札幌市で19日から始まったコロナワクチン接種の予約受け付けが殺到し、高齢者や家族から「電話がつながらない」と苦情が続出している問題で、日本共産党市議団は26日、秋元克広市長に緊急要望しました。村上仁団長と小形香織幹事長、太田秀子政審会長が要請し、町田隆敏副市長らが応対しました。
村上氏は「市民から多くの意見が寄せられている。供給量や具体的行程を示さないのは国の貴任。市長や関係部局と改善策で知恵を絞っていきたい」と説明。小形氏は供給見通しと接種受け付けが60分で締め切られた事態についてただしました。
要望は▽各区に集団接種会場を1カ所以上設置し、会場及び周辺の感染予防、接種対象者の移動支援を行う▽介護施設、サービス付き高齢者住宅など高齢者施設の入居者と職員への出張接種を実施する▽ワクチン供給量と接種の見通し、接種方法のわかりやすい解説と案内を早急に市民に周知する─の3項目。
町田副市長は、混乱を招いた事態を教訓に接種方法の変更を検討している、解説や案内を分かりやすく周知するのは「非常に認識している」と回答。各区の接種会場設置で一番の障害が「医師の確保で現状では不可能だ」と打ち明けました。
市は6月中旬、大規模接種会場を設置します。町田副市長は、国や北大病院の協力が得られて実現したと説明。接種の促進には多忙を極める医療機関、医療従事者への支援が欠かせないことが浮き彫りになりました。