札幌市議会厚生委員会で3日、「札幌市の高い国保料の引き下げを求める会」(山本完自代表)が提出していた、引き下げを求める陳情の審査がありました。日本共産党は採択を求めましたが、自民、民進、公明の多数によって継続審議となりました。
市の国民健康保険は29万6000世帯が加入していますが、多くの加入者が高くて払えないと納付困難に陥っています。「求める会」は、市議会に3万6571人の署名を提出してきました。
東区の久慈春美さん(佐藤優子さん代読)と清田区の草野祐二さんが、陳情の趣旨を説明。「そもそも保険料が高すぎる。払える保険料にしてほしい」と市に訴えました。
日本共産党の太田秀子市議は質疑で、「署名には高すぎる保険料を引き下げてほしいという市民の切実な思いが込められている」と指摘。「引き下げには、一般会計からのさらなる繰り入れが必要であり、政治決断しかない。市民は苦労して保険料を払っているのに、市ができないというのはおかしい。払える国保料にして市民とともに制度を支えるべきだ」と迫りました。
板垣昭彦副市長は「負担感が強いというのは認識している」と言いつつも、「市の財政状況は潤沢でなく、現時点では保険料のすえ置きが最大限のとりくみだ」と開き直りの姿勢でした。