日本共産党の池田由美札幌市議は2日、市議会文教委員会で、学校施設などのアスベスト問題調査検証報告書(2月公表)の概要報告を受けて、市の対応をただしました。
市教委は、文科省から煙突断熱材の点検を指示されながら、2014年と16年の2度にわたって点検せず、06年に行った別の調査を流用して「問題なし」と虚偽報告していました。昨年10月には、小中学校13校で煙突断熱材が剥落し、アスベストが飛散していた問題が発覚したため、第三者による検証委員会で調査を進めてきました。
池田市議は、流用した06年調査の際、「断熱材が経年劣化で剥落する恐れがあることは認識していたが、飛散する可能性は低いと考えていた」と報告したことに対し、「飛散する危険をまったく認識していなかったのか」と迫りました。
本居文男学校施設担当部長は「ふさがれた煙導確保のための修繕を優先していた」と述べ、飛散する可能性は考えていなかったと繰り返しました。
池田市議は「子どもの安心・安全、地域住民の健康にかかわる事態であり、あってはならないことだ」と批判。「虚偽報告の責任の所在を明確にすべきで報告は不十分。引き続き部局内で調査すべきだ」と求めました。