私は日本共産党を代表し、ただいま議題となっております議案32件中議案第1号、第5号から第7号、第15号、第18号、第23号及び第24号の8件に反対、残余の議案並びに我が党が提出した、動議に賛成の立場で、また、「札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例」に関する陳情については、不採択すべきとの立場で討論を行います。
2025年度の一般会計予算は、1兆2,666億円と過去最大規模になり、公債会計を除く特別会計、企業会計を含む全会計予算は1兆9,761億円になっています。
お米も野菜も驚くほどの値上げで、賃上げは物価高騰に追いつかず、年金は目減りするなど市民の暮らしは深刻です。予算案は、市民の暮らしの困難を打開するという観点が乏しく、物価高騰で苦しむ市民の暮らしを守り抜き、地域経済を立て直すための、予算編成が求められていました。
議案第1号「令和7年度札幌市一般会計予算」に反対する理由の第1は、市民の十分な合意形成が図られていない、まちづくり事業が含まれているからです。
北海道新幹線推進費や新幹線札幌駅東改札口整備関連費、民間再開発促進費についてです。
北海道新幹線開業は2038年度末以降が見込まれ、地元負担の増大が予想されます。再開発事業についても、総事業費と市の補助金が増加していくことへの評価と市税投入への検証なしに進めるべきではありません。
また、丘珠空港関連事業推進費は、丘珠空港の将来像の実現や利用促進にかかる費用として含まれていますが、騒音拡大などの不安は払しょくされず、描く将来像そのものがふさわしいものか再検討すべきです。
理由の第2は、マイナンバーカード推進費8億9,120万円と住基システムや国保・難病システム等のシステム改修費2億3300万円が含まれているからです。
マイナンバーカードに紐づけられ市民情報は集積されるほど攻撃にさらされます。情報漏洩のリスクを高めることから反対です。
理由の第3は、マンモス校化が懸念される真駒内地区新設義務教育学校の新築工事に関わって19億1897万円が含まれているからです。地域住民に十分な合意が図られていないことから反対です。
理由の第4は、敬老パス制度の事業縮小を前提としたシステム改修費等が含まれているからです。市民合意が不十分なままでの強引な進め方は許されません。
「議案第5号 令和7年度札幌市国民健康保険会計予算」、「議案第24号 札幌市国民健康保険条例の一部を改正する条例案」、「議案第6号 令和7年度札幌市後期高齢者医療会計予算」並びに「議案第7号 令和7年度札幌市介護保険会計予算」に反対する理由は、いずれも保険料が高すぎるためです。
「議案第15号 令和7年度札幌市下水道事業会計予算」に反対する理由は、都心アクセス道路事業に伴う、管路移設経費110億2000万円が含まれているからです。
「議案第18号 令和7年度札幌市職員定数条例の一部を改正する条例案」に反対する理由は、駒岡清掃工場運営・維持管理業務を民間への包括委託や学校や保育園給食業務の委託拡大などで、103人を削減するからです。
「議案第23号 札幌市火葬場条例の一部を改正する条例案」に反対する理由は、現在、無料としている市民の火葬料金を有料化するからです。
火葬場は市民生活に欠かせない施設であり、公衆衛生の観点からも極めて公益性の高い施設であり、受益者負担とはすべきではなく、よって有料化に反対です。
次に、「誰もがつながり合う共生のまちづくり条例に関する陳情」についてです。
同条例案がいうところの共生社会とは、差別や偏見がなく、誰もが互いにその個性や能力が尊重され、多様性と包摂性が強みとなる社会ということを位置づけています。
障がいのある方やアイヌ民族の方への実態調査によって、特性があることで、差別を受け、生きづらさを抱えていることは明らかとなっています。
条例案は、様々な意見があるからこそしっかりと対話をしていく機会を作るためにも必要であると申し上げます。
次に、我が党が提出した動議についてです。
長期化している物価高騰、追いつかない賃上げ、窮迫する市民の暮らしを守る予算とするため組替を求める動議を提出いたしました。みなさんのご賛同を心から呼びかけます。
次に、代表質問並びに予算特別委員会で取り上げた諸課題について、局別に申し述べます。
最初に、総務局です。
会計年度任用職員制度についてです。
会計年度任用職員の任期は同一職場で、上限3年となっていましたが、有為な人材が公務外に流出するなどの弊害が生じている実態があることをうけ、国は、公募によらない任用限度を廃止しました。
本市も任用限度を撤廃し、雇用の安定を図り市民に寄り添った質の高いサービスを提供すべきです。
まちづくり政策局です。
都心部への自動車の利用・流入の抑制についてです。
「環境首都・札幌」を実現する上で、都心の自動車の過度な流入抑制は、重要な施策です。都心部への車の流入抑制策であるパーク&ライド駐車場の利用促進や「都心部」への車の流入量の実態把握をするよう求めます。
スポーツ局です。
大倉山ジャンプ場のデュアル化による樹木伐採についてです。
全日本スキー連盟は、選手育成のための環境整備と合わせ、自然環境と共存する形での維持を含めた要望をされています。民有林の樹木は伐採しない計画に変更するよう求めます。
学校開放事業についてです。
地域のスポーツ振興策として進めてきた本市の学校開放事業は、利用率向上に向け周知することと合わせ、利用者などからも意見を聞き、市民が気軽にスポーツを楽しめ、スポーツ実施率が上がるように進めて頂くようことを求めます。
次に、保健福祉局です。
生活保護世帯への物価高騰の影響についてです。
生活保護基準や冬季加算の増額を国に要望し、冬季加算特別基準については、必要な世帯が認定されるよう求めます。また、ケースワーカーやスーパーバイザーの増員を求めます。
重度障がい者の入所についてです。
障がい者入所施設における障がい者の待機者が500名を超えていることから、地域生活においての実態や施設ニーズの調査を行うこと、合わせて、本市の障がい者入所施設の実態分析を行うよう求めます。
子ども未来局です
子どもの貧困対策についてです。
子どもの貧困対策は、子ども未来局、福祉や教育などの関係部局と財政局で構成する「子どもの権利総合推進本部」のもとで取組が進められていますが、貧困対策に資する個別の事業について、各部局が情報共有し、スピード感をもって進めることを求めます。
子ども誰でも通園制度についてです。
「子ども誰でも通園制度」は、法律上、教育・保育を保障する制度ではなく、乳幼児への遊びおよび生活の場の提供となっています。子どもの安全、保育の質の維持など子どもの発達にとって様々な課題が考えられる制度の本格的実施は慎重であるべきです。
次に経済観光局です。
小規模企業への支援についてです。
融資制度のうち小規模事業所向けの小口資金は、特別無担保無保証ですが、必要となる信用保証料を本市が補助するなどの検討を求めます。また、本市独自に賃上げに取組む小規模事業者への支援の検討を求めます。
次に建設局です。
白旗山の皆伐による森林整備手法と環境の保全については、生物多様性に配慮した事前調査を行い、保全林業と合わせて、自伐型林業の育成や普及にも力を入れていただくよう求めます。
除雪体制についてです。
除雪事業者が保有している車両の老朽化が著しく作業継続困難となる事例が発生しています。札幌市保有の更新台数を増やし、安定的な除雪体制にむけて支援されるよう求めます。
都市局です。
住宅確保要配慮者の住まいについてです。
セーフティネット住宅の登録は2年間で約200戸しか増えておらず、即入居可能な「専用住宅」である空き家は需要に追い付いていません。必要なときにすぐ入居できる環境となるよう、需要が高い公営住宅を増やすことや家賃補助の検討をされるよう求めます。
ノースサファリの都市計画法違反への対応についてです。
市街化調整区域に違法な建築物を建築し、増設するなど指導後も是正が見込まれないと判断した場合、速やかに対応できるよう処分命令に至る具体的な判断基準を作るよう求めます。
病院局です。
医療は、収支だけでは判断できない「公共財」です。市立札幌病院の状況を鑑み、医師会などと連携し診療報酬などの改善を国に強く求めて頂くよう求めます。
最後に、教育委員会です。
来年度からすべての市立小・中学校、高校の学校トイレに生理用品が配置されます。配置にあたっては、児童生徒の声を反映して工夫するとともに、体調不良や様々な悩みを気軽に相談できる体制の充実と学校環境整備を求めます。
東区・札苗北中学校の校舎増築予算が計上され、合わせてトイレ不足の解消が見込まれます。
この地区での特別支援学級の設置を想定しているとのことですので、関係者と協議を進めて頂くよう求めます。
以上で私の討論を終わります。