私は、日本共産党を代表し、陳情第13号「北海道新幹線札樽トンネル工事により発生する要対策土の受け入れ候補地として山口処理場を選定したことに関し、調査の中止と住民説明会の開催を求める陳情」につきまして、採択すべきとの立場で討論を行います。
トンネル工事掘削土に「要対策土」が含まれていることに、市民は大きな不安を抱えています。ヒ素などの重金属を含む「要対策土」は、人体に影響があることを否定できないために対策が必要だとしているものであり、市民が不安をもつことは当然です。
これまで本市は、手稲区金山地区、厚別区山本地区を候補地に選定しましたが、住民からの反対の声が上がり、市長に対する署名や、市議会への陳情が出されております。本市は、こうした住民の強い不安があることを知りながら、このたび、新たに手稲区山口地区を掘削土受け入れ候補地に選定しました。その際の情報提供や説明が、極めて不十分なまま、事前調査を開始したことは、市民の行政への信頼を大きく損なうものです。
具体的には、地元説明会の対象地域をわずか80戸と狭め 選定地から1キロメートルも離れていない 住宅が多くある星置地域を外したこと、そのため説明会に参加できた人は39名と少なかったこと、説明会終了からわずか2週間で調査に着手したこと、などです。
事前調査は、十分な情報提供や周知という、市民の知る権利が保障されて実行されるべきものであり、その根幹が不十分なまま事態が進行することなど、到底許されるものではありません。住民が本市に対し「驚きと怒りの念を禁じえません」と強く訴えたことを、重く受けとめるべきです。
市民の健康にかかわる重大な問題に対して、説明地域の選定から決定、実行にあたっては、十分な情報提供と住民との合意は当然、必要であり、本陳情は採択すべきです。
以上で、私の討論を終わります。