私は、日本共産党を代表して、市政の重要問題について順次質問いたします。
はじめに、市長の政治姿勢についてです。
質問の第1は、消費税増税の影響についてです。
消費税10%への引き上げが目前となりましたが、国内の消費と所得の低迷がつづくなか、国民のくらしと経済に及ぼす影響が懸念されています。
政府が発表した7月の商業動態統計調査(速報)によると、卸売・小売合わせた商業販売は前年同月比1.7%の減少で、8カ月連続の減少となっています。業態別に見ても、百貨店は9カ月連続、スーパーは4カ月連続で前年同月を下回りました。
本市でも、札幌市企業経営動向調査によると、2018年度の市内景況判断は上期と下期の2期連続で「下降」となり、業界景況判断も2018年度下期は「下降」とみる企業が33.5%で、「上昇」とみる企業11.5%を大きく上回っています。
また、6月の毎月勤労統計調査では実質賃金が前年同月比0.5%減少し、6カ月連続となり、しかも2014年の8%への増税で落ち込んだ実質家計消費は、今日に至るも回復することはなく増税前を下回ったままです。
そのうえ、10%への引き上げで5兆6千億円もの大増税が実施されれば、軽減税率やポイント還元などの「経済対策」を講じたとしても、消費が大きく落ち込むことは明らかです。個人消費の動向が売り上げに直結する3次産業中心の本市経済に、重大な打撃となると考えますがいかがか、市長の認識を伺います。
また、インボイス制度の導入は、中小零細企業に深刻な打撃を与え、廃業に追い込む懸念が広がっています。本市では4人以下の事業所が53.6%を占めますが、これら小規模企業の多くは消費税を価格に転嫁できず身銭を切らざるを得ない状況で、厳しい経営実態にあります。
そこに、消費税10%の増税となれば倒産や廃業に追い込まれる事業所の増大が懸念されます。増税とインボイスの導入がおよぼす小規模企業への影響について、どのような分析や検討がされているのか伺います。
質問の第2は、日韓関係の悪化についてです。
1点目は、日韓関係悪化がもたらす本市経済への影響についてです。
日本政府による韓国の輸出優遇国=ホワイト国からの除外で、日韓の対立はいっそう深刻となっています。
この関係悪化の逆風は、全国の観光地に及んでおり、小樽運河近くの商店街では8月に入って韓国人客が前年に比べ3割以上も減少し、札幌市でも繁華街にあるかに料理店では、7月以降団体客の新規の予約が止まり、秋以降の団体予約で1,500席を超えるキャンセルがでていると報じられ、定山渓温泉では、予約が半分以下に減った宿泊施設もあります。
北海道によると昨年度、道内を訪れた外国人観光客は前年度比11.6%増の312万人と過去最多を更新し、国別では韓国が73万人と中国の71万人を抜いてトップとなりましたが、今年度は大きく落ち込むものとみられています。
本市において、日韓関係の悪化による韓国人観光客の減少がどの程度と見込まれているのか伺います。また、韓国人観光客の減少が、本市経済にあたえる影響についてどのように試算しているのか伺います。
2点目は、日韓関係の改善と徴用工問題についてです。
安倍首相は、先の参院選で行われたテレビの党首討論で、「徴用工の問題で、国と国との約束を守れない国であれば貿易管理をちゃんと守れないだろうと思うのは当然だ」と、徴用工問題を理由に、いわゆるホワイト国からの除外=輸出規制を行ったとのべました。
外務省が後になって、輸出規制は「徴用工問題とは関係ない」「あくまで貿易管理の問題だ」といっても、到底通用するものではありません。
1965年の日韓請求権協定で、日韓両国の請求権問題は完全に解決したとされていますが、被害者個人の請求権まで消滅したものではない、ということは日韓両国政府が認めていることです。
徴用工という外国との政治上の紛争問題を、輸出規制の強化という経済的圧力で解決できるわけがなく、関係悪化の悪循環に陥るだけです。
韓国政府は18日、日本政府と同様に安全保障上の優遇国から日本を除外するという事実上の対抗措置を取りました。政府間の対立のエスカレートは、メディアを巻き込み、国民レベルでの憎悪の連鎖を生み出しつつあり、その打開が急がれます。
問題の解決は、外交的な話し合い以外になく、「個人の請求権は消滅していない」という両国が認めている一致点を重視して、元徴用工とされた方々の名誉と尊厳が回復されるよう、日本政府として外交力を発揮すべきだと考えますがいかがか見解を伺います。
あわせて、本市経済にも深刻な影響を与えている問題であり、市長として政府に働きかけていくべきだと思いますがいかがか伺います。
質問の第3は、道警による強制排除問題についてです。
参院選で札幌にきた安倍首相の街頭演説で、「増税反対」など声を上げた市民やプラカードを掲げようとした市民までが多数の警察官に取り囲まれ、腕をつかまれて排除されるという事態に、抗議と批判が広がっています。
警察法2条は、警察の活動について「不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあってはならない」と定めています。
今回の北海道警察の対応は、事前の声かけもなく、多数の警察官が一気に取り囲み、有無を言わせず強制排除するというもので、組織的に行われたものであるとしか考えられません。
これらは、市民の言論、表現の自由を侵害し、時の権力の意に沿わないものは強制排除するというもので、民主主義の根幹を揺るがすとともに、「不偏不党且つ公正中正」で「個人の権利及び自由の干渉にわたる等」権力の乱用があってはならないという警察法2条を逸脱するものだと考えますが、いかがか見解を伺います。
次は、市職員の人事制度についてです。
市職員の仕事は、憲法と地方自治本来の精神に基づき、市民の安全・安心・福祉の充実を図ることです。
その使命を果たすためには、市職員ひとり一人が能力を発揮できる職場づくりが基盤となります。また、それを担うに相応しい市職員の権利と条件を保障する人事制度のあり方は、重要です。
質問の第1は、社会状況の変化に対応した職員の人事配置についてです。
わが国の国民1人当たりの公務員数は先進諸国としては異常なほど減少しました。
その結果、震災や豪雨被災地の救援・復興にあたり、内閣府が「避難所の生活環境等の改善について」の通達を出しても、自治体が実行する力がないなど、様々な公務部門で必要な市民生活の向上や安全対策を講じる上での職務遂行に支障が生じていることが指摘されています。
昨年、衆院内閣委員会で人事院は「職員の減少により技能等が世代間で継承されないなど、業務遂行上の重大な支障が生じている」と指摘した上で、その要因が「政府の総人件費抑制方針のもと、継続的な定員削減や新規採用抑制の取り組みが進められてきた影響」だと答弁し、著しい公務員の削減による影響を明らかにしました。
このように国の公務員削減政策は、地方公務員の削減につながっていると考えますが、本市の認識を伺います。
また、全国的に地震や台風・集中豪雨による大きな被害が急増するもとで、災害への対策はもちろん高齢化の進展など、急速な社会状況の変化に対応できる職員の人事配置は重要な課題だと思いますが市長のお考えを伺います。
質問の第2は、職員の専門性と経験が蓄積される職場づくりについてです。
市の職員は、何よりも市民と向き合い、市民の中に入り、市民のための仕事に取り組むことこそ、公務員としてのやりがい、働きがいを感じるものだと考えます。
その際、職員の専門性の構築と職場の経験の蓄積は重要な要素になりますが、短期間かつ広範囲の分野にわたる人事異動が課題となっています。
例えば、高齢化の進展に伴い、生活保護世帯における高齢者の割合は、2014年度は40.3%だったものが、2017年度10月には47.6%と増加し、そのうち単身世帯は90.5%という高い割合となりました。
高齢者は、短期間で健康状態が大きく変化する傾向があることから、保護課ケースワーカー(CW)は、健康状態や生活状況を親身に把握し、その状態、状況に応じ医療機関の受診や介護サービス、障がいサービスの利用、成年後見制度など各種サービスや制度につなぐ必要があります。
このように、今後、CWの高齢者への関わりはいっそう重要となり、専門性と経験の蓄積は避けられません。
しかし、保護課CWの8割以上を20代、30代の若い職員が占めていることは、本市の人事異動における解決すべき課題であると考えます。
また、本年6月、市内で母親とその交際相手から暴力を受け、2歳の女児が亡くなりました。
児童相談所、保健センター、警察など、関連機関との情報共有と連携不足やリスク評価の甘さ、48時間ルールの不徹底など、複数の問題が重なり、またも幼い命を守れなかったのです。
文教委員会わが党委員の質問で、児童相談所における児童福祉司の平均年齢は6月末現在で30.8歳、経験年数は1.59年と、若い職員のみならず極めて経験の浅い職場集団であることが明らかとなりました。職員の専門性の構築と職場の経験の蓄積が重大に関わる実態です。
日本社会事業大学専門職大学院の宮島清准教授は「児童相談所に教育・訓練・指導担当児童福祉司いわゆるスーパーバイザーを配置するというのが政府の方針ですが、研修を受けるだけではなく、専門性を発揮できるまでには、5年から10年の経験が必要だ」と指摘しています。
子どもの命を守ることを最優先に、高い専門性と経験が求められる分野でありながら、職場の年齢構成に極端なアンバランスを生じているのは、職場内の支援、関係機関との連携、適切な市民サービスを提供する上で、やはり本市の解決すべき大きな課題であると言わざるを得ません。
本市は「市役所として人事体制をどう見直すかというのは非常に大きな問題だ」との認識を示すとともに、10月より児童相談所に「緊急対応担当部長」と「緊急対応担当課長」を新設し、初期調査業務を担当する部門において、マネジメント体制を整備・強化するとしていますが、今後の人事政策として、市職員の専門性の構築と経験が蓄積される職場づくりをどのように進めるお考えなのか伺います。
また、保護課CW、児童福祉司などの職種は、専門性の養成とともに、やりがいと誇りが職場内外に伝わる仕組みも必要であると考えますが認識を伺います。さらに、弁護士や医師などの協力も要請し、虐待を無くす取り組みとして「専門チーム」を設置するなど、対応の強化も図るべきだと考えますがいかがか伺います。
次に都心部の再開発についてです。
質問の第1は、自治体の役割と市民合意についてです。
政府は、「世界と戦える国際都市の形成」など都市再生政策を「成長戦略」と位置づけヒト・モノ・カネ・情報を呼び込むとしています。
そのもとで、都市再生緊急整備地域などの方針を打ち出し、これまで自治体が事例によっては2年以上かけてきた都市決定について、土地所有者の3分の2の同意を得た事業者等からの計画提案があり、行政が必要と認めた場合、6カ月以内に都市計画決定することを明示すると共に、容積率等の規制緩和や国からの金融支援、税制優遇措置などを行ってきました。
こうした国の方針によって、都心部の再開発は、全国どこでも大型化し超高層のビルやマンションが林立していく開発が進んでいます。
同時に超高層ビルの建設は大手企業、大手不動産、デベロッパー主導で計画が進められることが多く、事業計画や資金計画などの調査監督や地元中小企業への配慮や公共性の担保も含めて自治体としての役割は大きく重要と考えます。
北8西1街区の再開発事業においては、当初計画されていた医療施設から、ホテルとオフィスビル建設へ計画が変更され、公共性に乏しい再開発事業となっています。
現在、新幹線の延伸にあわせ、札幌駅周辺などの再開発計画が目白押しですが、再開発を進めるにあたり、市民の理解と合意を図ることが重要です。
そのための本市の役割についてどのように認識しているのか伺います。また、都市再生緊急整備地域の指定など国による規制緩和は、本市にとって住民の理解と合意を軽視し、公共性の乏しい再開発になりかねないと思いますがいかがか伺います。
質問の第2は、市民への情報提供のあり方についてです。
北5西1.2街区の再開発基本構想(案)が示されましたが、この中で、北5西1街区のバスターミナルの都市間バスの出入口を創成川通に配置して「都心アクセス道路との連携を図ります」と明記しています。
都心アクセス道路については現在、4案が示され、国の計画段階評価に入っていますがどの案にするかは決まっていません。しかも、「わずか8分の短縮のために1,000億円もかける必要があるのか」「沿線住民としては騒音、振動などの問題があり影響は最小限にしてほしい」など、市民からも意見がだされています。
わが党は、都心アクセス道路の問題をくり返し取り上げ、極めて必要性に乏しい事業であることを明らかにしてきましたが、そのなかで、本市は、交差点改良を含め、4案についてはそれぞれ同じ状況で、「フラットである」と答弁されてきました。
まだ決定もされておらず、しかも市民から異論がだされているのに、都心アクセス道路の建設があたかも決まったかのように北5西1.2街区の再開発基本構想に書き込むというのは、市民への情報提供のあり方として極めて問題だと考えますが、いかがか伺います。
次に「北海道新幹線札幌延伸」についてです。
質問の第1は、函館延伸の実態についてです
北海道新幹線は、2016年3月に新函館北斗駅が開通し、現在札幌延伸にむけ工事が進んでいるところです。
函館市は2016年の新幹線開業に合わせて、駅周辺の「企業向け商業用地」を進めましたが、現在活用は半数にとどまり、駅付近にオープンした店舗は「営業すればするほど赤字が膨らんだ」と撤退しています。
JR北海道の2018年度の全線区の営業損益は約550億円の赤字です。赤字は5年連続となり、線区別にみますと、新青森-新函館北斗間約96億円で、北海道新幹線が最大の赤字となっています。
開通して3年がたった今でも、見通しを超える巨額の新幹線の赤字は検証されないまま、札幌延伸工事が進んでいることに、市民から疑問の声があがっています。
新函館北斗駅が着工された2005年以降、北海道新幹線への期待は「北海道の産業構造を変え、北海道経済が持続的に発展していくため、きわめて重要な社会資本となるものと期待される」とする、北海道経済連絡会の発表をはじめ、大きく報道されました。
国土交通省は、開業から30年後は「北海道新幹線の平均収益は約45億円、経済効果は50年後約1兆3,000億円」と見込み、日本政策投資銀行は「開業による経済波及効果が136億円になる」とそれぞれ試算していました。
函館線開業前の2013年、日本政策投資銀行の「北海道新幹線による経済波及効果調査事業の概要によりますと、東京-新函館北斗間の一日の輸送能力は9,503人であるのに対し、開業1年目の利用者数は60.2%、2年目には37.6%まで激しく減少、さらに2017年度、JR北海道によりますと乗車率は26%です。
これは9,503人の輸送能力に対し、乗降客は約2,470人ということになりますが、さらに新聞報道によりますと、2018年には一日の平均乗車数は千数百人しかない状況です。
これらの数字が示すのは、様々な試算は過大な見通しであったということだと思いますが、本市の認識を伺います。あわせて本市は、この函館延伸の実態について、どう分析しているのか伺います。
質問の第2は経済効果についてです。
2013年北海道総合政策部の調査資料によりますと、北海道新幹線の札幌開業により、旅客が移動や消費支出を行うことで発生する「運営による経済効果」は、札幌開業を2035年とした場合、新幹線利用者は236.6万人、総消費額を663億円、生産波及効果は964億円と見込んでいます。
2018年わが党の「北海道の試算による札幌延伸の効果をどう評価しているのか」との質問に対し、副市長は「既存新幹線の事後調査結果などを用いながら効果を予測しており、妥当なものと認識している」「札幌延伸により、JR北海道も収支の改善が期待されるとのことでありますので、引き続き開業にむけて取組んでまいります」と答弁しています。
しかしJR北海道は、2015年、新函館北斗駅開業準備の段階から費用がかさんだ結果、4半期決算で営業損益は悪化し、以後5年連続赤字なのです。
一方、赤字を理由に地方路線を切り捨て、10月からは札幌市内の乗車料金を3割も値上するとしており、通勤通学で利用する市民には大きな負担となります。
これらの実態をみてもなお、札幌延伸による経済効果は妥当だとお考えか、認識を伺います。過大な見通しをあらため、本市独自の検証が必要と思いますがいかがか伺います。
質問の第3は、札樽トンネル工事による要対策土についてです。
小樽-札幌間の札樽トンネルの工事による掘削土は230万立方メートルになる予定です。
小樽市から札幌市手稲・富丘に入ると、土壌汚染対策法に規定されている基準を超えたヒ素や鉛など重金属等を含む、いわゆる要対策土は掘削土の5割を占めると言われています。
質問の1点目は、要対策土に対する市長の発言についてです。
本市は要対策土の受入地の公募を行い、現在「厚別山本」と「手稲金山」が候補地となり住民説明会を重ねているところですが、説明会に参加した住民から猛反発をうけて事前調査を保留せざるを得なくなりました。
この説明会で、鉄道・運輸機構は重金属について「自然にも存在するもので、サリンのような危険なものではない」と説明しましたが、環境科学の専門家は「ひじきなどに含まれる有機系のヒ素と、土壌に含まれる無機系のヒ素を同列に語るのは間違っている。無機系のほうが、毒性は高い」との見解を示しています。
候補地のひとつ厚別山本は、本市が所有する土地です。過去にも地下鉄東西線の工事で出た土を受け入れ、さらにゴミ処分地として協力してきた地域です。
今度は新幹線トンネル工事で出る要対策土の処分地にすると言われても、住民が認められないというのは当然のことではないでしょうか。
本市が所有する土地を、要対策土の処分場として市が提供するものであり、本市が住民の安全より新幹線工事を優先するものと言っても過言ではありません。
もうひとつの候補地、手稲金山は、浄水場の水源地があり土砂災害警戒区域に指定されています。
市長は、8月23日の記者会見で「処分地として不適切ではないかという住民の声について、どうお考えか」「安全性はどうお考えか」と聞かれ、「浄水場があり、土砂災害の可能性があるエリアである認識の下で、鉄道・運輸機構から、それに十分対応できる措置が取れるということで、いったん候補地にしましょうという経緯です。
住民説明会では、安全性が確保できる考えをお示しするまでに至らなかった」と答えています。鉄道・運輸機構が対応できると言うので候補地にするという、この市長の発言は、住民の立場に立っておらず、住民の不満や不安を増大させ、信頼をなくしていると思いますが、いかがか伺います。
2点目は、札幌延伸の前倒しについてです。
北海道新幹線の札幌開業は、すでに5年前倒しされ2030年の予定です。
6月の記者会見で市長は「2030年の冬季オリンピック・パラリンピックの開催を目指すとなると、新幹線は2029年には開業していなければならない。そのため、前倒しに向けて最大限努力しなければならない」「ニセコエリアと札幌が30分以内でつながることが、北海道ブランドを高めるために必要不可欠である」と言っています。
オリンピックに焦点をおき、さらに開業を前倒しすることこそ、要対策土への対策や住民合意を丁寧に進められない要因になっていると思いますがいかがか伺います。
質問の第4は、国への要望についてです。
北海道は「掘削土は自治体内での処分を原則」としてきました。それによって市長は、「引き続き全力で受入地を探す」と、この間わが党への答弁や記者会見で繰り返してきました。
ところが9月5日北海道は、札幌・小樽・北斗市沿線の市町村長に、「市町村の範囲を超えた発生土の受入れ検討」を要請し、原則はすでに破られています。掘削土、とくに要対策土の問題は、札幌以外を候補地としても、どこであろうと同じことが繰り返されることは明らかです。
札幌だけでは、解決できない課題であり、受入れたあと、将来にわたる課題は、山積みです。
新幹線工事の要対策土により、どのような課題を背負うのか、国や北海道は全ての情報を明らかにし、再検討を含めた道民議論をすべきです。
市長はその立場にたち、国に対し住民の納得がないまま工事を進めることのないよう申し入れるべきと思いますがいかがか伺います。
次に公契約のあり方についてです。
工事、役務、物品の公契約があり、このうち、本市の2018年度の工事および工事に係る業務の契約件数は2,243件、契約総額は、985億9,900万円でした。ここ5年間の平均発注件数、金額もほぼ同様です。また、429の公共施設が指定管理者制度による運営となっています。
本市において、公共工事や公共施設で働く人たちの生活を守る公契約は、公共事業・サービスの質を維持向上させ、雇用の確保にもつながり、若者の首都圏への流出、人手不足等の課題を解決し、札幌市の経済の健全な発展にも寄与するものでなければなりません。
質問の第1は、公共事業に従事している労働者の賃金実態の把握についてです。
本市は、発注責任者として、公契約に係る労働者の、適正な労働環境を確保するために、受け取るべき賃金が支払われているかを正確に把握する必要があります。
本市が発注している施設清掃や警備などの役務契約に関しては、受託業者に対し、「業務従事者支給賃金状況報告書」の提出を義務付け、賃金実態を把握しています。一方で、工事契約では、その提出義務はありません。
北海道は「建設工事下請状況等調査」の中で、賃金については、「労務単価が『公共工事設計労務単価』を下回っていないか」と具体的に事業者に聞いています。さらにその回答の中で、下回っている元請事業者に対しては、賃金の改善を要請しています。
本市も、2019年1月に「元請・下請関係実態調査」の中で、契約や雇用関係、下請代金や賃金などの実態調査を行っています。しかし、賃金についての設問は、「引き上げた」、「引き上げていない」等となっており、「引き上げていない内訳」を問う設問は、「既に相場より高い又は同程度の水準の賃金を支払っている」と「その他」を選ぶもので、「公共工事設計労務単価」より高いかどうかではなく、相場と比較するものとなっています。
「公共工事設計労務単価」とは、公共事業に従事する労働者に対する、所定労働時間内8時間当たりの労働者本人が受け取るべき賃金として、国が定めた単価です。
本市においても、「公共工事設計労務単価」が支給されているのかどうか調査する必要があると思いますが、いかがか。本市は、少なくとも北海道と同様の調査を行うべきだと思いますが、いかがか伺います。
質問の第2は、総合評価方式についてです。
総合評価方式は、賃金や労働条件なども含む、全体の内容で評価するものであり、一定の賃金の改善などが見られます。
しかし、適用対象の公共工事・業務が多くありません。
2018年度の工事および工事に係る業務の発注状況を見ると、総合評価方式による入札が行われたのは、208件で、入札全体の1,800件から見ると11.6%に過ぎません。
市長は、選挙で「総合評価方式の更なる拡大を図る」と公約していますが、いつまでにどれくらいの割合まで拡大を図ろうとお考えなのか、伺います。あわせて、市発注の仕事に携わる労働者全体の賃金改善を進めるという点では、限界があると思いますが、いかがか、認識を伺います。
質問の第3は、労務単価と実際に支給されている賃金についてです。
建物清掃業務従事者の2013年度の国が定める労務単価は、清掃Cで時給770円だったものが、2018年度には958円へと6年連続で引き上げられています。
しかし、本市発注の建物清掃業務従事者に実際に支給されている賃金は、清掃平均の総合評価方式を含む全体で、2013年度、国の定めた労務単価より31円低い739円で、2018年度には27円低い931円でした。加えて、総合評価方式以外の業務では、時給865円であり、国の定めた単価より93円も下回っています。
5年以上にわたって、国が定めた単価より実際に支給される賃金が下回っていることは、問題だと思いますが、いかがか、認識を伺います。
あわせて、20政令市中市民所得が最も低い本市として、まず、公契約で働く労働者の賃金の改善を急ぐべきだと思いますが、いかがか伺います。
次に、札幌が目指す子ども像についてです。
国際社会はグローバル化が進展し、本市にも大きく影響を与えています。人種、国籍、宗教、思想、文化、セクシャリティなど、歴史的背景や文化・価値観が多様化するなかで、これからの子どもたちは、社会をよく理解し、その社会で自分の得た知識や技術をうまく活用する力、多様な人々と向き合い、協力して共生する総合的な力が、いま以上に必要になっています。
同時に、大人は、子どもを保護するだけでなく、一人ひとりの個性を尊重し、権利の主体者として深く理解するよきパートナーとして子どもをとらえることが求められています。
一方、第2次安倍政権以降、労働法制の規制緩和によりワーキングプア層が拡大し、貧困と格差の拡大が顕著になりました。子どもの貧困率は1985年には10.9%だったものが、2012年には16.3%と増え、その後も高止まりが続いています。
2015年に保育を市場化する新制度がスタートし、保育所待機児童問題が続くとともに、保育の質の低下が懸念されています。
教員の長時間・過密労働の実態は解決されず、いじめ、不登校、自殺などの形で、その影響が及んでおり、どのデータからも、子どもをめぐる状況は深刻さを増していることが明らかです。
社会の宝である子どもたちが、このような形で悲鳴をあげている実態を一刻も早く改善し、多文化共生時代を自分らしく生きていける子どもたちを育てる土壌を築くことが緊急の課題になっています。
質問の第1は、国連子どもの権利委員会の日本政府への最終所見についてです。
2019年3月、国連子どもの権利委員会は、日本政府が「第4回第5回統合」として出した報告書に対し、最終所見を公開しました。
1998年の第1回勧告から指摘されている競争主義的教育について、「あまりにも競争的な制度を含むストレスフルな学校環境から子どもを解放することを目的とする措置を強化すること」を求めています。
また、主要な懸念領域および勧告として、「差別の禁止、子どもの意見の尊重、体罰、家庭環境を奪われた子ども、生命の誕生にかかわる健康およびメンタルヘルス、ならびに少年司法に関する勧告については、緊急的な措置がとられなければならない」と厳しく表現しています。
「子どもの最善の利益を実現するための権利条例」を制定している本市も、この勧告を受け止め、指摘されたこれらの事項について、効果的な施策がとられているのかどうか、検証することが大事だと考えますが、国連からの日本政府への勧告をどのように受け止め、どのように市政に反映させようとお考えか、伺います。
質問の第2は、「自立した札幌人」を育てる土台についてです。
2014年に施行し、昨年度に改定された「札幌市教育振興基本計画」は、教育が目指す人間像として「自立した札幌人」を掲げました。その中では、「幼児期には遊びを通して、人や自然と豊かにかかわり、自分がだれかの役に立っていると感じるなど、自己肯定感や自己有用感を育むことが『自立』への第一歩」だと記しています。
本市「子どもの権利条例」は、意見表明権について明記しています。子どもの意見表明とは、単に挙手をして発言する、という意味だけでなく、子どもの表情やしぐさ、言葉に出さないことの意思なども含め、子ども全体から表わされる「思い」そのものを表明することです。
周囲の大人が、子どもの思いを受け止め、それに応えるように努めることは、大人と子どもとの信頼関係を生みます。子どもの「思い」に大人が応答することで、「思い」や意見を表明しても大丈夫だという安心を築き、自分が尊重されたと感じ、その機会が多いほど、自己肯定感が高まることは明らかです。
本市は、子どもの権利の尊重と「自立した札幌人」を育てることの関係性について、どのようにお考えか、うかがいます。また、そのために、幼稚園や保育所、学校、児童福祉施設など子どもに関するすべての施設において、大人と子どもとの豊かな応答関係を、どのように構築されようと考えておられるのか、伺います。
次に教員の働く環境について伺います。
質問の第1は、経済協力開発機構(OECD)の国際教員指導環境調査結果についてです。
本年6月にOECDは、国際教員指導環境調査結果を公表しました。
それによると、週当たりの日本の中学教員の仕事時間は、前回からさらに約2時間増え、56時間。加盟国の平均は38時間で、48か国中で最長になりました。
小学校でも週54.4時間で15か国の中で唯一50時間を超え最長となっています。
世界から見て、日本の異常さが改めて示されたOECDの今回の調査結果について、本市は、どのように受け止められたのか伺います。
質問の第2は、本市の教員の実態についてです。
2015年に本市が行った「教員の勤務実態調査」で長時間労働が明らかになりました。
市立幼稚園から高校まで、すべての校種で時間外勤務等が40時間を超え、特に、小・中学校教員は66時間です。
職種では、副校長が月平均で89時間と最長、次に主幹教員が84時間です。
さらに、休憩時間が「あまり自由にできなかった」「全く自由にできなかった」と回答した教員は全体で87%を占めています。
昨年度の精神疾患による休職者数は73名で、過去10年間で見ても同程度の人数で推移しています。
本市は、スクールソーシャルワーカーやスクール・カウンセラー、学びのサポーター、相談支援パートナー等の配置に取り組んできましたが、負担が軽減されていないのはなぜだとお考えなのか、改善のための具体策と合わせて伺います。
次に胆振東部地震後の復旧と被災者支援についてです。
胆振東部地震から1年が経ちました。札幌市内で最も家屋の被害が大きかった里塚中央地域では、家屋の撤去や道路と宅地の一体的な地盤改良が進められていますが、いまだ宅地の地盤改良や生活再建に向けて先行きが不透明な中、不安を抱えて暮している被災者も少なくありません。
被災者一人ひとりの状況に寄り添ったきめ細かな対応がもとめられています。
質問の第1は、り災証明書についてです。
本市は、国の被災者生活再建支援金の申請期間が13か月であることにあわせて逆算し8月30日で締め切りました。
昨年9月から今年8月30日までの総申請数19,971件のうち、8月の駆け込み申請は10,412件に及びます。8月28日、わが党の9月以降の延長の要望に対し、申請漏れの理由を確認して受け付けるとの回答でしたが、9月に入っても1日からの10日間で、800件もの申請がありました。
改めてり災証明の受け付けを検討すべきだと思いますがいかがか伺います。
質問の第2は、国民健康保険、後期高齢者医療制度の減免についてです。
本市は、り災証明の締め切りと同時に国民健康保険料や後期高齢者医療保険料一部負担金の減免も中止しました。
被災者の国民健康保険と後期高齢者医療制度における保険料減免件数は446件、一部負担金の減免件数は526件です。
被災した市民が引き続き医療の支援を受けられるようにすべきと思いますが、いかがか伺います。
質問の第3は、被災者要望の把握についてです。
本市は2018年11月7日から22日にかけて、今後の防災対策に生かすことを目的とした「市民アンケート」調査を行いました。
時間の経過とともに被災者の皆さんの状況や悩みも変化しています。今なお苦しんでいる市民一人ひとりにどういう支援が必要かを、被災者へのアンケートで聞き、支援につなぐべきだと思いますが、いかがお考えか伺います。
質問の第4は里塚霊園と隣接地域についてです。今年初めて開かれた8月28日の住民説明会で、本市は「主たる要因は宅地と霊園側の地盤面の高低差に起因する地すべり被害なので、地盤改良を行わず盛り土する」「この場で盛り土の工事をすることを決めないと工事の着工は来年になる」と一方的にすすめようとしたことに、住民の不信と反発が噴出しました。
「盛り土で本当に大丈夫か?」「地質会社から液状化になっているといわれたが、どうなのか?」という住民の不安に本市はどうこたえるのか伺います。
あわせて住民合意なしにすすめてはならないと思いますがいかがお考えか伺います。
次に、「地域が望む除排雪」についてです。
質問の第1は札幌市の雪対策についてです。
本市が毎年多くの市民を対象として行っている市民の意識調査では、札幌市の施策・事業について、力をいれてほしいという項目でほぼ毎年第一位が除雪となっており、行政として期待されております。
市の除排雪に対する市民からの苦情や要望が、2018年度は21,769件、ここ5年間の平均は23,981件となっています。
寄せられた苦情や要望内容で一番多いのが、玄関・車庫前に雪を置いていかれ、雪をかき分けるだけで間口処理をしない除雪方法等であり、8,224件寄せられました。
本市はこのような市民の期待や、切実な要望にどう応えていくのか伺います。
質問の第2は災害時と高齢化に配慮した除排雪についてです。
1点目は、災害時についてです。
厳冬期の自然災害を想定した除排雪は雪国として欠かせない重要な行政の役割です。
災害により避難指示が出たり、停電・断水等が起きた場合、市民は雪道を歩いて避難をすることになり、緊急車両等の出動も増えます。
全国的に災害が多発する傾向のなか、災害に備えた除排雪をすることが重要だと考えますがいかがか伺います。
2点目は、高齢化に配慮した除排雪についてです。
本市は2年前より生活道路のパートナーシップ排雪で、道路に雪を多く残すといった実証実験を行いました。
しかし、雪を残す方法では、高齢化が進む中で高齢者の外出抑制と介護送迎車の運行の遅れや事故・トラブルなどにつながる懸念があります。
また、残された雪は、道路脇に積み上げられ、周囲から視界が遮られるなど、地域の防犯と安全対策上の問題があります。
高齢化の時代だからこそ高齢者に配慮した除排雪が必要だと思いますがいかがか伺います。
質問の第3は、パートナーシップ排雪制度の費用負担についてです。
パートナーシップ排雪制度は1992年からはじまり、現在では市内2,194町内会のうち、1,260町内会が制度を利用しています。しかし制度開始から27年が経過し、町内会の状況も変化しています。
町内会加入率が減り、主体的に活動されていた会員の高齢化により様々な活動が負担となっており、特に冬の除排雪においては深刻な状況です。
本市のパートナーシップ排雪制度に対し、複数の町内会から費用負担の見直し等の要望書が提出されております。「制度の地域支払額に町内会費の半分が消えてしまうので、町内会活動が存続の危機に瀕している」「費用を集めるのに一年がかり」、「制度を利用したくても高額のため利用できない」、「地域支払額が毎年増加しているが、町内会費は毎年値上げできない。簡単に値上げしないでほしい」、といった内容の意見が寄せられています。
地域が望む除排雪を行うため、予算を拡大し、地域の負担を軽減すべきだと思いますが、いかがか伺います。
最後に、旧白石区役所跡地利用について質問いたします。
白石区役所は2016年に、白石区複合庁舎として地下鉄白石駅直結の現在の場所に移転いたしました。
以前の白石区役所は、1972年に札幌市が政令指定都市となり開設され、白石区ふるさとまつりの開催地となるなど住民に親しまれてきた場所でもあります。
行財政改革推進プランでは、「公共施設の移転によって生まれた跡地などについて行政的な活用策がないものは売却することを基本とする」とありますが、旧白石区役所跡地について、市長は、2016年の第3回定例市議会で「いつまでということで、期限を切ってというよりは、非常に重要で貴重な土地であり、その活用についてはしっかり考えていく前提」と答弁されました。
また市長は、児童相談所など検討中の施設整備のあり方について、「例えば跡地を活用するのがいいのかどうか、こういったことも踏まえて考えていかなければならない」「全市的に何を必要としているのか…施設のあり方に合わせて有効な土地利用」を「中身をしっかり考えていかなければならない」と答弁されております。
民間活用という名の下の売却ではなく、市長の答弁にあるように、しっかりと考え市民に有益な活用をするべきです。
この跡地を売却せず市が活用すべき理由の1つとして、住民からの要望があります。地域団体の代表者からは広場などとして残してほしいという要望が出ておりますし、具体的な跡地利用として、札幌市ポプラ若者活動センターを小規模体育館も併設し建設してほしい、という要望書が住民の団体からだされております。
以前の「ポプラ勤労青少年ホーム」は白石温水プールのそばに、小規模体育館もあり子どもから老人クラブまで幅広く住民に親しまれてきましたが、老朽化により、2012年、現在の地下鉄白石駅上のターミナルハイツ白石に移転となりました。
しかし、他に3つある若者活動センターには、バスケットボールもできる体育室、防音の音楽室、料理もできる活動室などがありますが、ポプラにはなく、活動室も2室しかない、狭いロビーの中央に卓球台があるなど、あまりにも狭小で環境が違い、市民から要望が出るのはもっともだと思われます。
2つ目の理由として、地理的条件の優位性が挙げられます。
旧白石区役所跡地は、国道12号線と南郷通の間、地下鉄白石駅、南郷7丁目駅、JR白石駅から徒歩圏内、新さっぽろと札幌駅間の12号線を運行するバスの停留所も近く、地下鉄白石駅や南郷7丁目駅には中央区、東区、厚別区、豊平区、南区からのバスも運行し、各所からのアクセスに大変便利な場所です。
また、1万7,695平方メートルの広さであり、区の中枢にありながらこれほどの広さがある土地は、後から取得しようとしても得難いものです。
3つ目の理由は、子育て・療育にかかわる施設のバランスです。
児童相談所がある児童福祉総合センターは北7条西26丁目、子ども発達支援総合センター「ちくたく」は南平岸駅から近く、北海道立子ども総合医療・療育センターは手稲区金山であり、こうした施設は本市の東側にはありません。
また、第2次児童相談体制強化プランでは、区によって社会的養護の受け皿に偏りがあると指摘しており、やはり東側が少ない状況です。
札幌市全体のバランスを考慮し、旧白石区役所跡地に子育て支援にかかわる施設をつくることは、利用する市民にとっても、職員が市内全域に赴くことからも、事業の上で最適ではないでしょうか。
そこで、この跡地の活用として、急がれる第2児童相談所と複合的施設を提案いたします。
本市では度重なる児童虐待事件があり、繰り返し検証されてきましたが、今年6月にまた、痛ましい虐待死事件が起こりました。
子どもの虐待が増加するなか、第2児童相談所の必要性が市議会で幾度も取り上げられ、市長も4年前から公約に掲げている、共通の課題であります。
また、現在の児童相談所の児童福祉総合センターの敷地面積は3,633平方メートルですから、約1万8,000平方メートルあるこの跡地は、複合的な施設として検討できる広さです。
例えば、さいたま市子ども家庭総合センター「あいぱれっと」は約1万4,000平方メートルの敷地に、児童相談所と、子育てとこころの健康・教育相談や、入所・通所の子どもケアホーム、中高生・若者の支援・相談、乳幼児、小学生が遊べる屋根付き運動場やプレイパークも併設されております。
中高生は無料で音楽やダンスのスタジオが利用でき、市内の子ども・子育て団体もホールなどが無料で、世代間交流もでき、複合的な施設として運営されています。
貧困や虐待で命を落とすということがないように、子どもたちを守っていくのは私たちの責任です。
第2児童相談所と、いじめ、ひきこもりなどで悩む若者まで相談、支援ができる場所として充実させ、要望のある若者活動センターを併設する複合的施設が旧白石区役所跡地の活用として大変有効であり、市民にも有益であると考えますがいかがか、市長にお伺いいたします。
以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。
秋元市長 答弁
全体で10項目にわたりご質問をいただきました。私からは、1項目目の私の政治姿勢について、2項目目の市職員の人事制度についてお答えをさせていただきます。その余のご質問に対しましては、3人の副市長、それから教育長からご答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず1項目目、私の政治姿勢についてお答えをいたします。
1点目、消費税増税の影響についてであります。まず、札幌市経済への影響についてでありますが、消費税率の引き上げは、国及び地方を通じた社会保障の充実・安定化に充てる財源の確保を目的とし、様々な視点で議論がなされ、国政の場において決定をされたものであります。消費税率の引き上げにともなう影響につきましては、国においても、プレミアム付き商品券事業などの対策を講じているところでもあり、今後の経済動向につきまして注視をしてまいりたいと考えております。
次に、インボイス制度の導入が及ぼす影響についてであります。インボイス制度につきましては、消費税の適正な課税に資する観点から、低減税率の導入にともない実施するとされたものであり、その円滑な導入に向け、経過措置や特例措置が設けられていることと承知しておりますが、国において様々な措置が講じられるよう働きかけてまいりたいと考えております。
次に2点目、日韓関係の悪化についてであります。まず日韓関係の悪化がもたらす札幌市経済への影響についてであります。観光庁の集計によりますと、本年8月の訪日韓国人旅行者数は、前年同月比で48.0%の減少となっており、札幌市においても同程度、落ち込んでいる可能性があると考えております。その影響について、具体的な試算は難しいところでありますが、観光庁が公表をしております訪日韓国人旅行者の1泊あたりの消費単価が、約1万9,000円とされておりますことから、札幌市経済にも一定の影響があるものと推測しているところであります。
次に日韓関係の改善と、いわゆる徴用工問題についてでありますが、このことは国と国との関係であり、今後とも両国の間で解決に向けてしっかりと対応していただきたいと考えております。
次に3点目の道警による強制排除問題についてでありますが、この度の事実関係や経緯につきましては、現時点で不明でございますが、一般論として警察の活動は法律に基づき不偏不党かつ公平中正におこなわれることが重要であると認識をしているところであります。
次に2項目目、市職員の人事制度についてお答えをいたします。まず社会状況の変化に対応した職員の人事配置についてであります。本市におきましては、従前から事務事業の見直しをおこなう一方、行政需要の高い分野へは積極的に増員するなど、安定した市民サービスを提供するため、札幌市の実状に応じて適切に定員管理をおこなってきたところであります。今後も災害対策や高齢化の進展など、急速な社会情勢の変化に応じた行政需要に十分対応できるよう、適正な人事配置に努めてまいります。
次に職員の専門性と、経験が蓄積される職場づくりについてでありますが、広範囲な知識と経験を持つ職員を育成することだけではなく、専門性を重視した人事配置をおこなうということも重要でありますことから、専門性の高い人材の確保をはじめ、特定の分野の中での人事異動についても考慮してきたところであり、今後ともそのことに努めてまいりたいと考えております。また、市民の福祉増進に直接関わることの、やりがいや誇りが、職場内外に伝わり醸成される取り組みということは、職員の意識の高揚だけではなく、市民サービスの向上にもつながるものであり、重要と認識しているところであります。虐待対応につきましては、今般改正をされた児童福祉法の主旨を踏まえつつ、一層の体制強化について検討してまいりたいと考えております。
私からは以上です。
町田副市長 答弁
私からは大きな6項目目の札幌が目指す子ども像について、2点のご質問についてお答えを申し上げます。
まず1点目でございますが、国連子どもの権利委員会の日本政府への最終所見についてのご質問でございますが、札幌市は児童の権利に関する条約の理念に基づき、条例を制定し、普及啓発や子どもの参加、意見表明の促進、イジメ・虐待への対応を通して、子どもの権利の保障に努めてきているところでございます。今回の勧告につきましては、子どもともっとも身近に接している地方自治体としても尊重すべき内容が含まれていると認識するところでございます。今年度は第3次子どもの権利に関する推進計画の策定も予定しており、子ども1人ひとりの権利保障の観点をしっかりと踏まえながら、様々な子ども・子育て施策を着実に進めてまいりたいと考えるところでございます。
次に2点目の自立した札幌人を育てる土台についてのご質問でございますが、1点目の子どもの権利の尊重と、自立した札幌人を育てることの関係性についてでございますが、自立した札幌人という人間像には、自らの人生を自らの責任で引き受け、1人の人間として生きる自覚を持ち、未来に向かって行動してほしいという願いを込めているものでございます。また他者を自分と同じく自立した存在として尊重し、ともに支え合いながら生きていく共生の思いを合わせ持つことも含めていることでございます。こうした考え方は、子どもの権利条例で謳っている、子どもが自分の人生を自分で選び、自信と誇りを持って生きていくことや、自他の権利の尊重といった理念と方向性を同じくするものと認識しているところでございます。
次に大人と子どもとの豊かな応答関係の構築についてのご質問でございますが、子どもが自由に意見を表明し、その思いが周囲の大人に受け入れられるという経験は、自己肯定感の向上や、ひいては自立した社会性のある大人への成長につながる重要なものと考えているところでございまして、こうした大人と子どもの関わりが、学校を始めとするすべての子どもが育ち学ぶ施設において、大切にされるよう、子ども権利条約の理念などの普及啓発を通じまして、教職員や施設職員の意識の涵養を図ってまいりたいと考えているところでございます。
私からは以上でございます。
吉岡副市長 答弁
私からは5項目についてお答えいたします。
最初に3項目目、都心再開発についてであります。まず自治体の役割と市民合意についてでありますが、札幌都心では冬季オリンピックを契機に整備された建物が一斉に更新時期を迎えておりまして、今後これらの再開発を適切に誘導し、都心の魅力を高めていくことが重要となってまいります。札幌市ではこれまでも適宜市民の皆様への情報提供や意見の把握をおこないながら、都心のまちづくりに貢献する再開発の実現に向けて、支援、調整をおこなってきており、今度もこうした役割を果たしていくべきと考えているところであります。また、都市再生緊急整備地域は、都市の発展に寄与する良好な再開発を実現するために、必要な規制緩和や財政支援などをおこなうものでありまして、その主旨を踏まえて今後も本制度を適切に活用してまいりたいと考えているところでございます。
次に、市民への情報提供のあり方についてであります。北5西1・西2街区の整備では、バスターミナルの再整備などによる交通結節機能の充実の観点から、都心アクセス道路などの検討状況を踏まえることが重要となってまいります。このため、基本構想案におきましては、都心アクセス道路の計画段階評価の手続きが進められている。そういうことを明記したところでございます。
次に4項目目、北海道新幹線札幌延伸についてであります。まず函館延伸の実態についてでありますけれども、国土交通省や日本政策投資銀行によります経済波及効果の試算は、所要時間の短縮効果、将来の人口推計や消費、投資効果など、過去のデータに基づきまして、一般的な集計方法で予測したものでありますことから、妥当なものであると認識しております。また本年5月に公表されました函館市の調査によりますと、北海道新幹線開業により、道南地域では観光入込客数が大きく増えるとともに、ホテルの建設需要も増加するなど、函館延伸の効果は継続しているものと認識しております。
次に経済効果についてであります。札幌延伸による経済効果についてでありますが、北海道新幹線は、札幌まで延伸されてこそその効果が最大限に発揮されるものでありますことから、平成25年、2017年に実施された北海道による試算につきましては、札幌延伸による経済波及効果や建設投資効果、交流人口などを一般的な推計方法で予測しておりますことから、現時点においても妥当なものと認識しております。
次に、札樽トンネル工事による要対策土についてと、国への要望についてであります。説明会にかかる市長の発言に関してと、延伸前倒し、そして国への要望についてのご質問でありますけれども、事業を進めるにあたっては、市民の安全安心の確保が大前提でありますことから、住民の皆様のご理解なくしては進めることができないと認識するところであります。引き続き様々な課題の着実な解決に努めまして住民の皆様へ情報提供をしっかりとおこない、ご理解ご協力を得た上で事業を進めたいと考えており、国や北海道、鉄道運輸機構と連携して取り組んでまいります。
次に8項目目、胆振東部地震後の復旧と、被災者支援についてであります。最初に罹災証明書についてでありますが、交付申請期限の8月30日以後も、被災された方それぞれの事情があることを踏まえまして、申請できなかった理由をお聞きした上で受け付けている状況にございます。
次に国民健康保険後期高齢者医療制度の減免についてであります。札幌市では甚大な被害のあった厚真・安平・鵡川の3町や、北海道後期高齢者医療広域連合と同様に胆振東部地震のための取り扱いを新たに定めるなど特例的な対応をしてきたところでございます。減免期間につきましては、厚真町などと同じく8月末までとなっているところでありますが、保険料や一部負担金の支払いが困難な方には窓口で個別に相談を受けているところでございます。申請期限後の罹災証明書の申請受付や保険料などの相談につきましては、引き続き丁寧に対応してまいります。
次に被災者要望の把握についてであります。これまでも直接被災者の声に耳を傾け、それぞれの状況に応じて相談にあたってきたところであり、今後とも住宅再建を進められている方や仮住まいでいらっしゃる方など、被災者それぞれに寄り添った対応をおこなってまいります。
次に里塚霊園と隣接地域についてであります。被災の主たる要因は調査解析の結果、液状化ではなく宅地と霊園との高低差に起因する地すべりであり、その対策としては霊園敷地内における押え盛土が有効であるということを専門家や有識者に確認したところであります。今後も地域の皆様にご理解いただけるよう丁寧な説明に努めてまいります。
次に、9項目目、地域が望む除排雪についてであります。最初に、札幌市の雪対策についてでありますが、札幌市ではこれまでも雪対策の長期計画を策定し、社会環境の変化に応じて効果的、効率的な除排雪に取り組んできたところでございます。昨年策定した冬の道づくりプラン2018では、雪対策における市民力の結集を視点の1つに掲げておりますことから、今後も市民と行政の役割分担のもと、地域と連携しながら持続可能な除排雪に努めてまいります。
次に災害時と高齢化に配慮した除排雪についての1点目、災害時についてであります。
札幌市では平時から交通量や道路幅員などに応じた除雪水準を設定し、計画的に除排雪を実施しており、一般車両はもとより緊急車両の通行に支障がないよう努めているところであります。加えて災害発生時には、緊急輸送道路や避難場所周辺などの交通を確保することが重要でありますことから、対象となる道路について優先的に除排雪をおこなうこととしております。
2点目の高齢化に配慮した除排雪についてであります。生活道路につきましては、これまでも現場パトロールなどによる状況把握をおこない、気象や道路状況に応じて適時、路面整正や交差点排雪などを実施しております。またパートナーシップ排雪の実証実験地区におきましても、状況に応じて路面整正をおこなうなど、適切な路面管理に努めてまいります。
次にパートナーシップ排雪制度の費用負担についてであります。予算の拡大につきましては、市の負担割合を更に増加させるだけでなく、制度を利用していない地域との均衡など、様々な課題がありますことから、今後も慎重な議論が必要と考えているところでございます。
次に10項目目、旧白石区役所跡地事業についてであります。旧白石区役所跡地につきましては、区の拠点として公的利用がなされてきたことなどを踏まえながら、地域の活性化への貢献や、その土地が持つ価値の発揮など、様々な視点から利活用に向けた検討を引き続き進めてまいりたいと考えているところでございます。
私からは以上でございます。
石川副市長 答弁
私からは5項目目、公契約のあり方について答弁をさせていただきます。
1点目の公共事業に従事している労働者の賃金実態調査についてであります。公共工事設計労務単価は、工事費の積算に用いるためのものではありますけれども、労働者にはこの労務単価に見合った適正な賃金が支給されることが望ましく、入札契約制度の改善の検討にあたりましては、賃金を含めた労働環境の実態調査をおこなうことは大切なことであると認識をしております。公共工事で働く労働者の賃金の実態調査にあたりましては、調査内容が企業の経営方針にかかるものでありまして、工事の施工には多くの下請け企業が携わっていることを踏まえますと、元請け企業を始め関係団体の協力が不可欠となってまいります。調査を実施するには、対象となる企業の負担軽減などの課題を整理する必要がありますことから、まずは関係団体からの協力が得られるよう、その環境づくりをおこなっているところであります。
2点目、総合評価方式についてであります。総合評価方式の更なる拡大と、労働者全体の賃金改善の限界についてのご質問でありますが、ここ数年、履行品質の確保とともに、くじ引き抑制策として効果のある総合評価落札方式の適用件数を増加させてきているところであります。総合評価落札方式につきましては、より人材の確保、育成などにつながる評価となるよう見直しをおこないつつ、一般的な価格競争入札との発注バランスに配慮しながら、今後も拡大してまいりたいと考えております。また、公共工事などで働く労働者の賃金を含めた、適正な労働環境を確保していくことは重要でありまして、総合評価落札方式の拡大を含め、入札契約制度の改善に引き続き取り組んでまいります。
3点目、労務単価と実際に支給されている賃金についてであります。国が定めた単価を下回った支給賃金の問題と、工事や委託業務で働く労働者の賃金の改善についてでありますが、工事や委託業務で働く労働者につきましては、経験や技能に応じて国が定めた単価に見合った賃金が支給されることが望ましいものと認識をしております。今後も事業者が適正な賃金の支給ができる環境を整えられるよう、入札契約制度の改善に努めてまいります。
私からは以上であります。
長谷川教育長 答弁
私から7項目目、教員の働く環境についての1点目、経済協力開発機構(OECD)の国際教諭指導環境調査結果についてと、2点目、本市の教員の実態についてお答えをいたします。
この度の経済協力開発機構(OECD)の調査結果でも明らかになっておりますとおり、日本の教員の長時間労働につきましては、札幌市を含め全国的な課題であり、早急に対応すべきものであると認識をしております。教育委員会ではこれまで外部人材の活用の他、ICT関係の整備や、部活動休養日の設定に加えまして、勤務時間外の電話対応を留守番電話にするなど様々な取り組みを実施してきているところでございます。その結果、学校現場からはこれらが負担の軽減につながったとの報告もあり、一定の効果が出ているものと認識をしておりますが、今後更に取り組みを進める必要があると考えております。今年度は民間コンサルタントに委託し、学校の業務等の分析や課題整理をおこなうこととしており、その提案等を踏まえまして、業務改善に向けた検討をおこない実施可能なものから少しずつ着手するなど、教員の働く環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
佐藤議員 再質問
私から再質問を2点おこないたいと思います。
その前に、消費税増税での本市経済と中小企業への影響について、市長は先ほど、国が決めたことであり国の動向を注視していくということでしたけれども、中小零細企業では、消費税増税で価格に転嫁できないと商工会議所のおこなった調査で32%がそう答えております。倒産件数の増加の懸念も報道されました。経産省の9月の発表では、ポイント還元事業対象となる中小企業で参加申請した店舗は、全体の3割に届いていません。国の提言や対策が届いていないというのが実状です。増税やインボイス導入で中小企業での影響についての分析や検討については国の動向を注視するということでしたが、ぜひ札幌市として、中小企業の実態、さらに経営の厳しさに寄り添って、おこなっていただきたいと申し述べておきます。
それでは質問の1点目に入ります。新幹線の残土、要対策土についてお聞きいたします。新幹線延伸を急ぐあまりに、市民の安全を置き去りにして要対策土の処分地を決めるというのは市民の理解を得られないことは明らかです。「国や道などと連携して進める。市民の理解あっての協力」とお答えになりましたけれども、市民は人体や環境に影響がある要対策土が置かれたら、安全に住み続けられるかどうか不安なのです。新幹線延伸の期限ありきで進めず、市民の安心安全を優先し進めるというお考えでいいのかどうか、その点をお伺いいたします。
2点目に、白石区役所跡地の活用にお聞きします。跡地の活性化なども考え、活用について検討を引き続きおこなうということでしたけれども、第2児童相談所の増設は喫緊の課題です。児童虐待をなくすこと、また子育て支援に力を入れてきた本市として、196万の都市としても児童相談所が足りないことは多くの方が考えていらっしゃることだと思います。先ほどは私の提案についてのお答えがありませんでしたので、児童相談所と子育てや若者支援の複合施設の提案ですが、どう思われたか、市長に改めてお伺いいたします。
吉岡副市長 答弁
北海道新幹線の残土問題と旧白石区役所の跡地利用についてのご質問でございます。
まず北海道新幹線の札幌延伸に伴う要対策土についてでありますが、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、事業を進めるにあたりましては、なんといっても市民の皆様の安心安全の確保が大前提でございます。候補地選定におきましては様々な課題がございますので、そういったものを着実に解決するように努めまして、住民の皆様にしっかりと情報提供をおこない、事業を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。
次に、旧白石地区の跡地利用についてでありますが、第2児童相談所あるいは子育て若者関連施設についての言及がないということでございます。第2児童相談所の整備にあたりましては、相談支援拠点としてのあり方や、地域性を配慮した上で、幅広い視点での設置場所の検討が必要であるとこのように考えているところでございます。また若者関連施設などにつきましては、若者支援施設全体の中で将来のあり方を含めて検討してまいりたいと考えているところでございます。旧白石区役所跡地の持つ地域における位置づけ、そういったことを踏まえまして様々な視点から引き続き利活用に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
佐藤議員
新幹線の要対策土については、市民の安心安全がもっとも重要な問題であることから、早期開業、期限ありきで進めることがないよう申し述べます。
白石区の跡地利用についてですけれども、子育て中の市民にとって、相談窓口が行きやすいところにあるというのはとても重要です。また1人で子育てせざるをえない場合や、発達や成長の悩みを抱えていても、それでも気軽に遊びにいけ、相談もできる。そうした場所で交流もできるというのは、とても励まされることでもあります。やはり本市の東側にこうした施設が少ないことも、以前から感じておりました。白石区役所跡地は公的な場所として長年培ってきた土壌もあります。本市のバランスと土地の利便さを考え、また一番に力を入れるべき第2児童相談所と子育て支援の複合施設の検討を進めていくよう、市長にも強く申し上げまして、私の質問を終わります。