私は、日本共産党を代表して、市政の重要問題について順次質問いたします。

 はじめに、市長の政治姿勢についてです。
 質問の第1は、9条改憲についてです。
 安倍首相は、「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と公言し、今度の参議院選挙で憲法改正を正面から掲げる姿勢を示しています。
 自民党がまとめた9条改憲案は、戦力の不保持を定めた9条2項の後に、「前条の規定は、…自衛の措置をとることを妨げない」と明記しています。これは、9条2項の制約が自衛隊には及ばなくなるものです。
 また、これまで政府は、海外派兵や集団的自衛権の行使は「できない」と説明してきました。
 ところが、憲法に自衛隊を明記し、その行動は「法律で定める」となれば、ときの政権が法律さえ通せば、海外でのいかなる活動も可能ということになります。
 自民党の9条改憲案は、現憲法が“永久に放棄する”とした海外での武力行使を可能にし、憲法の宝ともいうべき“平和主義”の理念を投げ捨てるものと考えますが、いかがか秋元市長の見解を伺います。また、この改憲によって、本市からも自衛隊員の若者が海外に派遣される可能性があります。市民の生命を守る責務をもつ市長として、安倍政権による9条改憲に異議をのべるお考えはないのか伺います。
 質問の第2は、市民との対話についてです。
 市長は、再選が決まった直後の4月10日、「臨時市長記者会見」を行いました。マスコミから、市民の声を市政にいかす仕組みづくりについて問われた市長は、「一方的に何かを説明するということではなくて、市民のみなさんが疑問に感じていること、不安に感じていることをお伺いして、そのことに対してお答えをしていくという対話ということが非常に有効といいますか、必要だ」と答えておられます。
 私ども日本共産党は、選挙直前の3月に開かれた第1回定例市議会の代表質問で、自治基本条例に基づいた、市民との双方向の対話の重要性について認識を伺いました。市長は、「極めて重要」との認識を示し、「可能な限り市民との対話の機会の創出に努めてまいりたい」との考えを述べておられます。
 本市では、かつて、「タウンミーティング」や「ふらっとホーム」などが行われていました。市民の声を市長が直接聞く場をどのような方法で実施されようとお考えなのか、お聞かせください。
 また、本市は、オリンピックの札幌招致や、新幹線の札幌延伸、都心部を中心にした再開発や、創成川通に1,000億円かける都心アクセス道路建設など、今後4年間で大きな事業に着手、またはそのための具体的な計画段階に入ろうとしております。その方向性全体や、それぞれの事業について、市民の中には賛成する声もありますが、反対する声も根強くあります。そのことは、先の市長選挙において、市長の相手候補に3割近い票が投じられたことにも表れていると考えます。
 市長は、行おうとする政策に異論を唱える市民に対してどのように向き合うのでしょうか。正確な情報を伝え、周知を徹底するとともに、一方的な説明ではなく双方向の議論をつくすこと、そのための十分な時間の保障がなされることが肝要と考えますが、いかがか、うかがいます。

 次は、都心アクセス道路についてです。
 本市は、アクセス道路の必要性と効果を強調してきましたが、そこには多くの疑問があります。
 まず、創成川通は、市が行った混雑度調査でも、0.87と4段階のうち最低ランクです。これは昼間12時間を通して道路が混雑することなく、円滑に走行が可能で、渋滞やそれに伴う極端な遅れはほとんど生じない状態です。
 それに比べ、国道36号線の豊平橋付近の混雑度は1.93と創成川通の2倍以上も混雑度は高くなっています。
 本市は「冬期間のラッシュ時は速度低下が著しく、移動時間のばらつきが大きい」などと、アクセス道路の必要性を強調しました。
 しかし、積雪時やラッシュ時に起こる渋滞は創成川通に限ったことではなく、迅速な除排雪の強化こそ徹底すべきで、新たな道路建設の理由にはなりません。
 また、「丘珠空港とのアクセス向上で空港の活性化を促進し、道内の移動を支援する」と言いますが、丘珠空港から自家用車やレンタカーで都心に向かう現状の利用者数も把握していないというお粗末な物でした。
 丘珠空港の活性化促進どころか、北海道新幹線が札幌駅に延伸した場合、ドル箱路線の丘珠・函館便は経営的にも「非常に影響が大きい」と本市も認めています。
 さらに、石狩湾新港との連携強化の必要性を強調してきましたが、都心に入ってくる貨物の量と種類については詳しいデータは持ち合わせていないなど、無責任な資料を作成し、パネル展などで市民に説明してきました。
 このように本市は、アクセス道路を整備する必要性や効果を強調してきましたが、そのどれもが極めて根拠に乏しく市民をミスリードするものでした。
 質問の第1は、市民意見の受け止めと今後の対応についてです。
 4月の市長選、市議選では、1,000億円道路すなわち都心アクセス道路が争点となり、市の建設計画が市民に広く知られることとなりました。
 その結果「8分の時間短縮に総事業費1,000億円は高すぎる」「排気ガスと騒音が心配」など、費用対効果に対する疑問と周辺環境への影響を懸念する意見が増えています。
 このように、アクセス道路の建設に対する市民意見は変化していると思いますが、ご認識はおありですか、あるとした場合、その理由をどのようにお考えなのか伺います。また、市民意見には丁寧に向き合う姿勢は欠かせません。今後、本市独自の施策として、どのように対応されるおつもりなのか伺います。
 質問の第2は、整備形態についてです。
 交差点改良・高架・地下、そして高架と地下の混合型など4つの整備形態がありますが、総事業費が1,000億円かかる高架と地下の混合型いわゆるハイブリット型が最も有力視されています。
 しかし、右折専用レーンなど交差点改良が最も事業費用が安く、周辺環境への影響も少なく、混雑の緩和、交通事故の軽減など即効性が期待されることから、交差点改良による整備の検討を深めるべきです。
 現在、国の計画段階評価において、交差点改良案を含む4つの構造案を比較、評価している段階です。
 本市は、この4つの構造案について、交差点改良案も含め、いずれも有効な施策でフラットな状況で、公正公平な検討が進められているということですが、市長選挙後も、そのお考えに変わりはないのか伺います。

 次に、子ども・子育てについてです。
 質問の第1は、保育士の処遇改善についてです。
 保育士不足の背景には、全産業平均より10万3,900円の開きがある保育士の低賃金と過重労働があります。
 2017年の札幌保育労働組合の調査では、生活実態について「かなり苦しい」「やや苦しい」を合わせると70%が苦しいと答えており、保育士の処遇改善は急がれます。
 わが党は、保育士の処遇改善について、賃金の上乗せ、家賃補助などの本市の独自施策の必要性を求めてきましたが、本市は、「国のやるべきこと」と繰り返し答弁されておりました。今回の補正予算において、保育士確保に向けた一時金給付が予算化されたことは、本市もその重要性を認識したものと受け止めます。しかし、勤続3年、6年、9年に10万円ずつでは、年間3万3,000円程度にしかならず、保育士の低賃金を根本的に改善できるものとはなりえません。
 補正予算が保育士の処遇改善に充分かどうか検証すべきだと思いますが、いかがか伺います。
 質問の第2は、幼児教育・保育の無償化についてです。
 10月から始まろうとしている幼児教育・保育の無償化は、消費税増税を原資に行うもので、全額国庫負担ではなく、自治体の負担が増えます。また、保育料がすでに免除されている低所得世帯には恩恵はなく、むしろ消費税増税が重い負担となります。
 さらに、3歳~5歳児の副食食材費を実費徴収としたら、施設側に新たな実費徴収実務が求められ、混乱や負担が広がるのは明らかです。
 市長は、このように問題を含んでいる幼児教育・保育の無償化について、どのような認識をお持ちか伺います。
 質問の第3は、児童相談所についてです。
 今月5日、中央区に住む2歳の子どもが、虐待の疑いにより衰弱死する、という大変痛ましい事件が起きました。亡くなられた子どもさんへの、心からのご冥福をお祈り申し上げます。
 なぜ、虐待通報が寄せられていたのに十分な対応がなされなかったのか、乳幼児健診で低体重が確認されていたのにその情報が転居先の保健センター等になぜつながらなかったのか、など、本市の対応には多くの問題があり、幼い子どもの命を守ることができなかった責任は重大だと考えます。
 今回の事件について、起きている事態への認識の誤り、弱点はなかったのかどうか。市長はどのように受け止められているのか、見解をうかがいます。
 本市では、2013年1月に、精神疾患を持つ母親が小学生の娘二人を包丁で刺し、自らも自殺を図り、一人の娘が死亡する、という虐待死事件が起こっています。また、2015年9月に、父親が4歳の男児に暴行を加えて死亡させるという虐待死事件も起こりました。
 いずれも、「児童虐待による死亡事例に係る検証委員会」が立ち上げられ、関係機関の連携が不十分であったことの指摘や、職員体制の充実と児童相談所の体制強化が課題とされてきました。
 2011年度に710件だった児童虐待通告は、2018年度には1,497件と増え続け、虐待相談も437件から1,885件と増えているにもかかわらず、児童福祉司は2019年度においても49人に過ぎません。現場は、急速に増えている案件に対応しきれてない困難を抱えている実態ではないでしょうか。
 本市の「第2次児童相談体制強化プラン」では、第2児童相談所の設置に対する検討を、「国において児童相談所業務のあり方等について検討することとされていることから、その内容を十分に踏まえ」て「必要な検討を行う」とされています。
 度重なる本市内における虐待死、今回は「衰弱死」というむごいことが起きており、二度とこのようなことを繰り返さないために、国の検討状況を待つことなく、児童相談所の増設を急ぐべきです。市長は記者会見で、「検討を加速させる」と答えていますが、いつまでに、どのような形で検討を加速させるのか、現在の検討状況も合わせて明らかにしてください。さらに、児童福祉司の大幅な増員を早期に図るべきだと考えますが、いかがかうかがいます。
 質問の第4は、子どもの医療費無償化についてです。
 この度の補正予算で来年度は小学校3年生、2年後に小学校6年生に通院助成を拡大するとしています。大変喜ばれておりますが、中学校卒業まで拡充をしてほしいと市民から13,000筆の署名が寄せられております。
 全国ではすでに中学校3年生以上に通院助成を行っている自治体は2017年度で86%、道内でも7割で実施されていることを見ても、本市はあまりにも遅れています。
 本市の子ども医療費無償化が大変遅れていることについて、市長はどうお考えか、お伺いいたします。
 補正予算では1年かけてシステム改修し、小学6年生まで拡充するとしていますが、全国並みに引き上げることを見通し、改修費用の軽減からも、中学3年生まで対象としたシステム改修を決断すべきだと思いますが、いかがか伺います。
 質問の第5は、国民健康保険料の子育て世帯の軽減についてです。
 国民健康保険料は、高すぎて市民に大きな負担となっていることは本市としても認識している問題です。
 世帯割、均等割の制度は過酷であり、特に出産すると一人分、23,650円が増え、子育てには大変な負担増です。また加入者の平均所得は減り続けていて、この負担を見直すべきという要望は全国知事会、市長会、町村会からも上がっています。札幌市では国に対し、2017年に「子どもの均等割軽減を求める意見書」を全会派一致で採択しています。
 岩手県宮古市では子育て支援の一環として今年度から18歳以下の均等割分を全額免除としました。旭川市でも一般会計や基金から繰り入れし子育て世帯の負担軽減をしています。財政規模は違いますが、子育て支援という点で市民負担軽減の努力をされています。本市で、子どものいる世帯への軽減策を実施した場合、必要な財源は5億5,000万円ほどとのことでした。
 地方自治体が、独自の軽減をすることについて厚労省は、「自治体の判断」「禁止は考えていない」と答弁しています。
 道に軽減措置を求めるとともに、札幌市独自で子育て支援として率先して軽減をすべきですが、いかがか、伺います。

 次は、教育の諸課題についてです。
 質問の第1は、少人数学級についてです。
 本市では現在小学2年生までと、中学1年生において35人学級を実施しています。
 本市は2004年から2015年にかけて学校長への『少人数学級に関する意識調査』を行いました。全ての項目の回答で、少人数学級と生活面・学習面は関係があるとした結果が示されました。
 生活面では「進んで友達と遊び友達との関係を深める」「係や当番の仕事などを、最後までやり通す」、学習面では、「 意欲的に学習に取組む」「思考力・判断力が高まる」「表現力が高まる」など、全ての質問項目で、「向上した」「やや向上した」の数値が高い割合を占めており、「低下した」を選択した学校長は一人もいませんでした。
 2018年第4回定例会でわが党は、よりよい教育環境と教員の深刻な長時間労働を是正するためにも、少人数学級が有効ではないかと、質問しました。長谷川教育長は「児童生徒にきめ細やかな指導を行う上では有効であると認識しております」と答弁しています。
 市長の選挙公約には『少人数学級の対象学年を拡大するなど少人数教育の一層の充実を図ります。』とありますが、少人数学級の具体的な時期と拡充する対象学年のお考え、また35人よりもさらに少人数の30人学級の実施等について市長のお考えを伺います。
 質問の第2は就学援助制度についてです。
 市教育委員会で出された2016年から3年間の小学生の「健康診断精密検査の受診状況について」を見ますと、視力検査では全児童数の1/3である約2万9,000人の児童が毎年、要精密検査対象者、視力が片目でも0.9以下となっており、そのうち6割である、約1万6千人が未受診です。先生からは、「視力低下のある子は、「座席配慮をするなど工夫をするが、黒板の文字が見えず、集中できない、ノートが取れないこともある」と、学習に支障が出ている状況もお聞きします。子どもの「見えない」を放置せず、本市として、就学援助制度の支給費目に日常生活に不可欠なメガネ代の支給を加えるべきだと思いますが、いかがかお伺いします。
 質問の第3は、奨学金についてです。
 本市の奨学金は、毎年約1,300人前後の学生が利用する給付型奨学金で償還義務がなく利用者から大変喜ばれております。
 一方、ローン化した奨学金の返還を巡る状況は、自己破産にまで至っており、深刻さを増しています。
 本市がおこなった子どもの貧困調査によると、20歳と24歳の若者の「奨学金の利用状況」は4割で、その85%が貸与型となっています。「奨学金返済の負担感」を問う項目では、「返済できないと感じる」と「返済は相当きつく感じる」を合わせると31%になっています。給付型奨学金を拡充することは急がれる課題です。
 給付型奨学金の更なる増額と募集人員の増加、児童養護施設児童への給付型奨学金は大学卒業までの支援が必要と考えますが、市長は奨学金制度の拡充を公約されました。どのような奨学金の拡充をお考えなのか、想定している予算規模と合わせて、伺います。

 次に、介護保険料と高齢者の住まいについてです。
 質問の第1は、消費税増税の影響についてです。
 本市の介護保険料は、最も所得が低い第1から、最も高い第13までの段階ごとに決っています。
 臨時議会で可決された札幌市介護保険条例の一部を改正する条例は、消費税を財源にして低所得者の介護保険料の軽減を図るものです。第1号被保険者の第1から第3段階の方が対象ですが、軽減は、わずか第1、第2段階で年額5,195円、第3段階は年額1,732円の軽減にすぎません。
 保険料軽減の対象者は、生活保護受給者や年金生活者を含む住民税非課税の方です。この方たちは、特に、保険料軽減分以上に消費税の負担が重くなることは明らかです。消費税によって、保険料の引き下げを行うというやり方は問題であり、弱者を苦しめ、今後、介護保険料の滞納やサービスの利用を制限する方(かた)が、増えていくことが懸念されます。条例改正の対象となる低所得者の消費税増税の影響についての本市の課題と認識を伺います。
 質問の第2は、本市の減免・免除制度についてです
 本市では、年金から介護保険料を天引きする特別徴収の場合、保険料の収納率は100%ですが、年金額が少ないため、天引きができず直接収める普通徴収の収納率は2017年度約89%、滞納繰越は毎年発生し、高齢者の保険料負担は限界となっています。
 厚生労働省は、自治体が独自に介護保険料の減免をする場合、保険料の免除はしないことなどを定めた3原則と呼ばれる厳しい条件を示しています。    
 しかし、この3原則は、法律上の強制力はありません。
 独自の減免制度の拡充や免除規定の導入が急がれると思いますが、いかがか伺います。
 質問の第3は、高齢者の住まいについてです。
 本市は、毎年80名定員の特別養護老人ホームを3カ所程度整備しています。介護保険法の改定で、2015年度からは特養ホームへの入所は原則要介護3以上とされましたが、要介護1、2の方も含め、現在入所の空き待ちをしている待機者は2,769名で、これまでと同じ整備を進めても解決には程遠い現状です。
 特養ホーム以外の高齢者施設を、本市は民間任せにしているため、有料老人ホームや再開発事業に合わせたサービス付き高齢者住宅を有する大型マンションなどの整備が進められ、所得や貯蓄の少ない高齢者にとって、入居できる住宅が充分ではないのが実態です。
 厚生労働省の「介護保険状況調査」と、総務省「人口動態統計」などをもとに、民間企業が推計した資料によりますと、本市は、団塊世代が後期高齢者になる2025年には、要介護・要支援認定者数は現在の4割増、2045年には倍加する、とされ、人数だけでなく「重度の要介護認定者割合が上昇する」との予測が出されています。
 また、2018年に改定した「札幌市住宅マスタープラン」でも、「高齢化の急速な進行等により住宅確保要配慮者は増加傾向にある。低額所得世帯の増加や高齢者のいる世帯は著しい増加がある」としております。
 要介護・要支援者や重度の要介護認定者、低額所得世帯の住まいの確保の観点から、特別養護老人ホームや高齢者が暮らせる機能を備えた市営住宅などの整備が差し迫った課題だと考えますが、本市はどのような課題意識をお持ちですか、うかがいます。

 最後は、清田区の諸課題についてです。
 質問の第1は、胆振東部地震の災害復旧・支援についてです。
 1点目は被災者の声についてです。
 昨年9月の胆振東部地震で本市は 6月11日現在、全壊105件、半壊774件、一部損壊5,765件の家屋の被害を受け、市内の市営住宅などに仮住まいをしている世帯が、5月末現在127世帯、そのうち清田区の住民は89世帯です。
 震災から9か月たった今も、地震の揺れの恐怖が取れず不安な夜を過ごす住民も少なくありません。
 被災された多くの皆さんは見通しを持てずに不安な気持ちで日々を暮らしています。
 「宅地復旧費用や新築費用を含めたら3,000万くらいかかる。そんなお金はないし、高齢でローンも組めない。どうしていいか分からない」という方や、公費で道路と宅地を一体化工事する里塚でも「地下3~4m部分は自分で工事をしなければならず、負担が200万円くらいかかり家を直すお金がないから、傾いたままで住んでいる」という半壊の方など、今なお切実な声があります。
 私は昨年9月清田区の里塚、清田、美しが丘の被災地域を567軒訪問し、おひとりおひとりの生の声をきいてまいりました。ひとりたりとも不安を抱えたままで放置しておくことはできません。
 被災者に寄り添った支援をするために、アンケート調査や被災者との直接対話することなどが重要だと思いますが、秋元市長が今後どのように被災者のみなさんの切実な声を聞かれるのか、伺います。
 2点目は、本市の宅地復旧支援事業についてです。
 この事業は、対象工事に対し、最高限度額200万円までを補助するものですが、美しが丘地域に住むある方は、「地盤改良に1,000万円以上かかると言われた」と、高い工事費用に頭を悩ませています。熊本県では最高限度額が633万円となっており、補助の底上げが必要だと考えます。
 秋元市長は昨年の第3回定例会で、「適宜国に要請を進めているところ」と答弁しておりますが、だれがどのように要望され、どのような話し合いであったのか伺います。
 3点目は、里塚霊園に隣接している地域の地盤改良についてです。
 里塚霊園では川だった場所に盛り土がされており、現在は霊園緑地となっています。今年4月、本市からは霊園内で液状化現象がおきている可能性があると説明がありました。
 液状化被害を受けた住宅地は霊園緑地より高い位置で、目と鼻の先にあり、液状化した里塚霊園に引っ張られるように地盤沈下や地割れ、傾きなどの被害がでており、地盤は今もじわじわと動いていると聞いています。霊園の地盤改良をしなければ、宅地の被害が繰り返されてしまいます。
 札幌市大規模盛土造成地マップによりますと、市内95カ所のうち29カ所が清田区となっています。
 胆振東部地震で、清田区の被害が飛び抜けて多く、盛土との関係性を否定できません。
 里塚対象地域と同じように、公費による霊園と宅地の一体的な地盤改良工事を決断することは、喫緊の課題と考えます。市長のお考えはいかがか伺います。
 4点目は、一部損壊への支援についてです。
 家屋被害の86%が一部損壊ですが、支援は義援金による最高額が30万円までです。しかし、家屋の一部損壊の補修には、数百万かかっている例もあり、国のメニューなどを使ったさらなる支援が必要です。昨年6月の大阪北部地震で被災した京都府では、「住宅・建築物安全ストック形成事業」を一部損壊家屋に活用しています。
 昨年11月27日、参議院農林水産委員会でわが党議員の質問に、国交省は、従来からの国の事業である「住宅・建築物安全ストック形成事業」の「効果促進事業」を胆振東部地震の一部損壊にも活用できると答えています。
 6月6日にも、国交省は共産党の要請に対し「北海道と市町村がやりとりして支援策の具体化について深めていると承知している」と答えています。
 「住宅・建築物ストック形成事業」の「効果促進事業」の対象にするため、本市は、北海道とどのようなやり取りをされているのか伺います。
 質問の第2は、公共交通の現状と対策です。
 清田区は豊平区から分区して今年で22年になりますが、いまだに行政区として唯一地下鉄などの軌道系交通網がありません。
 次々と中心街で大型開発が進む中で、清田区民には、「区の中心核がない」「払った税金が清田区民には還元されないのか」という思いが強く、地下鉄延伸を望む根強い声があります。
 清田区は新千歳空港に最も近い札幌市の玄関口としても、構想中の日本ハムファイターズのボールパークへも近く、新たな需要が見込まれます。
 昨年11月「地下鉄延伸、市が検討継続」と清田区への地下鉄延伸を期待させるような報道がされましたが、市長は「清田区の公共交通」の現状について、どうお考えか伺います。
 清田区は区民センターと区役所が離れていて、徒歩で約10分かかります。区民センター前にはバス停もありません。少子高齢化が進むことを考えると、バスの利便性を高めることがいよいよ必要となるのではないでしょうか。
 住宅地から地下鉄駅、公共施設などを循環するバスや、区役所から区民センター間を往復するバスなど、清田区に住む市民が公共施設へ移動しやすい交通のしくみをつくるべきだと思いますが、いかがお考えかうかがいます。

 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。

 

秋元市長 答弁

 全体で6項目ご質問をいただきました。私からは大きな1項目目の、私の政治姿勢について、3項目目の子ども子育てについてのうち、1点目、保育士の処遇改善について、2点目、幼児教育・保育の無償化について。3点目、児童相談所について。4点目の子どもの医療費無償化についてお答えをさせていただきます。その他のご質問に対するお答えに対しましては、担当の町田副市長、吉岡副市長、教育長からお答えをさせていただきますのでよろしくお願い申し上げます。
 最初に私の政治姿勢についてお答えをさせていただきます。
 まず憲法9条の改正についてお答えをいたします。憲法9条は平和主義の理念を具体化した規定であると認識をしており、争いのない平和な世界を築いていくということは、何よりも大切なことであると考えているところであります。
 憲法の改正につきましては、その必要性や内容について、国民の理解を得ることが欠かせないものであり、まずは国会において慎重かつ十分に審議がなされるべきものと考えているところであります。
 次に、市民との対話についてであります。市民の声を直接聞く場について、そして政策に異論を唱える市民に対してどのように向き合うかということについてでありますが、これまでも、直接市民と語り合うサッポロスマイルトークや、町内会役員の方々など、地域の課題について話し合う行政懇談会など、様々な機会を通じて市民との対話を重ねてきたところであります。
 今後はこれらの取り組みに加え、子育てや雇用のほか、オリンピック・パラリンピック招致などの重要な政策課題について、市民との対話を増やしていきたいと考えており、そうした場を通じて、札幌市の政策について丁寧に説明をしつつ、議論を尽くしてまいりたいと考えております。
 3項目目の、子ども子育てについてお答えをいたします。
 まず、保育士の処遇改善についてであります。保育士の処遇改善につきましては、各自治体それぞれがおこなうものではなく、国の責任において全国一律におこなうべきものと考えておりまして、これまでも、他の自治体とともに様々な機会を捉えて国に要望をしてきたところであります。
 今回の一時金給付事業につきましては、処遇の改善を直接の目的としたものではなく、平均勤続年数が他業種と比べ短くなっている保育士の就労継続の意欲の喚起を図る方策として、この度の補正予算に計上したものであります。
 次に、幼児教育・保育の無償化についての認識でありますが、このたびの無償化につきましては、子育てや教育にかかる経済的な負担を軽減し、子どもを生み育てやすい環境づくりに資する施策と捉えております。
 一方で、無償化による保育需要のさらなる増加ということも想定をされますことから、保育の受け皿の拡大や、保育人材の確保などについても、継続的に取り組む必要があるものと認識をしております。
 次に、児童相談所についてであります。今回の事案が生じた背景には、虐待通告に対する児童相談所の対応や、保健センターにおける転居の際の引き継ぎなど、本来おこなうべき対応が十分でなかったと受け止めているところであります。
 早急に取り組むべきものにつきましては、すでに対応を進めているところでありますけれども、今後、さらに十分な検証をおこない、再発防止に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 また、今回の事案において明らかになった課題も踏まえて、第2児童相談所の設置と、児童福祉司などの増員も含めた体制強化の方向性について、今年度中の策定を予定しております第3次の札幌市児童相談体制強化プランの中に盛り込むよう、検討を加速させてまいります。
 次に、子どもの医療費無償化についてであります。
 まず、札幌市の現状についての認識でありますけれども、子ども医療費の助成につきましては、都道府県、市町村間で助成水準に差異を生じているところでありますが、本来住む地域でこうした差異があるということは好ましくないものと認識をし、全国一律での取り扱いがなされるよう、これまでも政令指定都市要望等において要望してきたところでありますが、引き続き国による新たな医療費助成制度の創設を強く求めてまいりたいと考えております。
 次に、中学生までの拡大についてでありますが、昨日の代表質問でもお答えをいたしましたとおり、さらなる年齢拡大については、市民要望も多く、重要課題と認識をしているところでありますが、まずは公約に掲げた小学6年生までの拡大にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 私からは以上です。

町田副市長 答弁

 私からは大きな3項目目の5点目、国民健康保険料の子育て世帯の軽減についてのご質問と、大きな5項目目の、介護保険料と高齢者の住まいについてのご質問にお答えを申し上げます。
 まず3項目目の5点目、国民健康保険料の子育て世帯の軽減についてのご質問でございますが、北海道では加入者負担の公平化を図るため、同一所得であれば同一保険料となる統一保険料の達成を目指しておりまして、その議論の中で、保険料の減免についても標準例を定めるための検討を進めているところでございます。札幌市では、こうした北海道の考え方を尊重し、現時点では独自の減額制度はおこなわず、今後の動向を見極めたいと考えております。
 なお子育て世帯に対する保険料の負担軽減につきましては、本来的には国の制度として実現すべきものと考えており、他自治体とも連携しながら、引き続き国に要望してまいります。
 次に、大きな5項目目の、介護保険料と高齢者の住まいについてのご質問でございますが、まず消費税増税の影響についてでございますが、消費税率の引き上げは、国及び地方を通じた社会保障の充実・安定化に充てる財源の確保を目的とし、様々な観点から議論がなされ、国政において決定されたものであり、札幌市も国の方針に合わせて、低所得高齢者の介護保険料を最大限軽減したところでございます。今後も引き続き、国の動向を注視しながら、介護保険制度の安定的な運営に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、本市の減免・免除制度についてでございますが、介護保険制度は、保険料と国・都道府県・市町村による公費負担の割合が法令で定められており、給付と負担の関係が明確な社会保険制度でございます。
 保険料を一律に減免するなどの減免の拡充や全額免除などは、被保険者間の公平性の観点や、健全な介護保険制度の運営の観点などを踏まえると適切ではないと考えております。
 次3点目、高齢者の住まいについてのご質問でございますが、現在、札幌市高齢者支援計画2018におきまして、認知症や中重度介護状態となっても住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、介護保険施設の整備も含めた介護サービスの充実を図っているところでございます。
 そのうち、特別養護老人ホームにつきましては、保険料への影響などを考慮しながら、緊急性でいうと、緊急度の高い方に配慮し、2018年からの3年間で800人分の整備を進めているところでございます。
 また、市営住宅につきましては、現在、建て替えの際に高齢者への配慮といたしまして、段差の解消や手すりの設置など、バリアフリーに対応した住戸の整備を進めているところでございます。
 高齢者が暮らしやすい生活環境の整備は重要と考えており、今後も高齢者のニーズを考慮しながら、計画的に整備を進めていきたいと考えているところでございます。
 私からは以上になります。

吉岡副市長 答弁

 私からは2項目目、都心アクセス道路について、6項目目、清田区の諸課題についてお答えいたします。
 最初に2項目目、都心アクセス道路についての1点目、市民意見の受け止めと今後の対応についてであります。都心アクセス道路の整備につきましては、これまでパネル展や説明員を配置するオープンハウスなどを開催し、丁寧な説明に努めてきたところでありまして、その際には、整備に対する期待、あるいは環境に対する心配などなど、もとより様々な市民意見をいただいているところでございます。
 今後も引き続き、検討の段階に応じて、丁寧な情報提供をおこないますとともに、市民の声に耳を傾けながら、国や北海道とも連携し、都心アクセス道路について検討してまいります。
 2点目の整備形態についてであります。現在、国の計画段階評価におきまして、アンケート調査の結果や第三者委員会の意見をもとに、それぞれの案について検討が進められていると認識しております。
 次に、6項目目、清田区の諸課題についての1点目、胆振頭部地震の災害復旧・支援についての、最初に被災者の声についてであります。
 被災者の支援につきましては、先ほど答弁させていただいたとおり、全庁一丸となって様々な支援制度の提供や被災者の相談などにあたってきたところであります。
 宅地被害が特に大きかった里塚地区では、現地事務所によりまして個別相談をおこなっております。美しが丘など、里塚地区以外の地域におきましても、町内会を通した説明会などで、市民の皆様と情報の共有を図るとともに、ご意見も、ご要望も伺ってきたところであります。今後も被災者の声に耳を傾けながら、しっかりと支援をおこなってまいります。
 次に、札幌市の宅地復旧支援事業についてであります。
 復旧・復興に向けた要望活動につきましては、発災直後から秋元市長、また私を含める副市長が国土交通大臣をはじめ、関係省庁などに対し被災、被害状況の説明をおこないますとともに、被災者のニーズに応じた市の独自の取り組みなどに対して、国の支援を要望してきたところであります。
 次に、里塚霊園に隣接している地域の地盤改良についてであります。
 すでに復旧工事に着手している里塚地区では、液状化に伴う大規模な流動化が発生したことによりまして、甚大な被害が生じたことから、道路だけでなく宅地を含めた一体的な対策を進めているところでありますが、里塚以外の地区におきましては、里塚地区のような流動化が生じている状況にはないことから、一体的な地盤改良は想定していなところであります。
 現在、里塚霊園の隣接地においては、被災メカニズムの把握などの技術的検討を進めておりまして、検討状況などについて地域の皆様に情報提供してまいりたいと考えているところであります。
 次に、一部損壊への支援についてであります。国の「住宅・建築物安全ストック形成事業」は、住宅・建築物の耐震化等を促進するための事業であり、北海道からは「耐震診断で倒壊の危険性があるとされた住宅について、地震被害の復旧のみを目的とせず、耐震性を向上させる工事費用は、交付対象となる」そういった旨の通知を受けているところであります。札幌市の住宅の耐震改修工事に対する補助制度におきましては、この通知に基づいた運用をしているところであります。
 次に、2点目の公共交通の現状と対策についてであります。
 まず清田区の公共交通の現状についてでありますが、清田区の公共交通は、バスが中心的な役割を担っており、道路状況により移動時間が左右されるため、定時性の確保等に課題があると認識しております。
 次に、公共施設へ移動しやすい交通の仕組みについてでありますが、市内のバス事業者においては、乗務員不足などの課題が顕在化してきており、市民の日常生活に支障が出ることのないよう、運行を担うバス事業者とも連携を図りながら、バスネットワークの維持に努めることが重要と考えております。
 私からは以上でございます。

長谷川教育長 答弁

 私から、4項目目の教育の諸課題についてお答えをいたします。
 まず1点目の少人数学級についてでございますが、少人数学級につきましては、児童生徒に対しきめ細かな指導をおこなう上で有効であると認識しており、今後対象学年を拡大するなど、少人数教育の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
 具体的な時期や内容につきましては、他の政令市における実施状況なども参考としながら、できるだけ早期に検討を進めてまいります。
 2点目の、就学援助制度についてでございますが、将来を担う子ども達が家庭の経済状況にかかわらず、安心して学ぶことができるためにも、学用品費などを支給する就学援助制度の果たす役割は大変大きいものと認識をしております。
 札幌市では、これまでも小中学校の入学準備金の支給時期を入学前に前倒しをした他、昨年度からは中学生の支給内容に生徒会費を追加するなど、就学援助制度の充実に取り組んできたところでございます。今後も、社会情勢や財政状況等を踏まえつつ、支給費目を含めた制度内容の充実につきまして、引き続き検討をしてまいりたいと考えております。
 3点目の、奨学金についてでございますが、生徒や学生が安心して学んでいくための経済的な支援といたしまして、返済の必要のない給付型奨学金は重要であると認識をしているところでございます。札幌市では、市民の方からの寄付を積み立てた基金の運用益に加えまして、一般財源も投入しながら、これまでも段階的に募集人数を拡大してきたところでございます。
 今後も引き続き、市民や企業等への寄附を呼びかけるなど、財源の確保に努めまして、募集人数のさらなる拡大を含めた札幌市奨学金の拡充に取り組んでまいりたいと考えております。
 私からは以上です。

吉岡議員 再質問

 再質問の前に1つ要望をいたします。
 第2児童相談所の設置について市長は、「第3次札幌市児童相談所強化プランの中に盛り込むよう検討を加速させてまいります」とお答えされました。本当に尊い子どもの命が何度も亡くなるということが繰り返されています。1日も待てない状況ではないかと思います。1日も早く具体化をして予算化をし、着手をされますよう要望いたします。
 2点について質問をさせていただきます。
 1点目は、国民健康保険料の子どものいる世帯への軽減策の実施について質問いたします。高校生のお子さんがいらっしゃる母子家庭のお母さんですが、昨年の収入は127万円。それに対して、今年の国民健康保険料は9万7450円となっています。このお母さんからは、「児童扶養手当を20歳まで引き上げてほしい」「国保料の子どもの分を軽減して安くしてほしい」と切実な声が寄せられております。
 副市長は、国に要望すると言いました。そのような悠長なことではなく、一生懸命頑張り子育てをして、社会を支えている子育て世帯が、家計的にも逼迫している実情に鑑みて、札幌市独自の制度として軽減策を講じられないか、改めてお伺いいたします。
 2点目は、被災者支援についてです。札幌市が3月にまとめた「平成30年北海道胆振東部地震対策検証報告書」がありますが、ここには市民の皆さんのアンケート調査の結果の概要などが書かれています。
 11月の7日から22日まで、無作為の抽出で、20歳以上の男女5000人を対象として、返信用封筒で郵送して、3177人から回答が寄せられており、避難所の環境がどうだったかとか、情報の入手手段はなんだかったかなど、地震のあった時の対応についての回答が主なものになっています。残念ながら、この報告書には、被災者の声はほとんど反映されていないという状況です。
 市は、罹災証明の受付や、国民健康保険料の窓口負担を8月末で打ち切ろうとしておりますが、なんら解決されていない被災者の支援を打ち切るべきではありません。そういうことからも、被災者の声が反映されているとは考えられません。例えば、罹災証明を交付したすべての方にアンケートをとって、声を聞いた上で被災者に寄り添った支援をおこなうことができないかどうか伺います。
 以上です。

町田副市長 答弁

 私からは、国民健康保険料の子育て世帯の軽減についての再質問にお答え申し上げます。
 繰り返しになりますが、北海道では統一保険料や保険料の減免制度の検討を進めておりますので、札幌市といたしましては現時点では独自の減額制度はおこなわず、今後の動向を見極めたいと考えております。
 私からは以上になります。

吉岡副市長 答弁

 私からは、被災者支援についての再質問にお答えを申し上げます。
 先ほどご答弁申し上げたところでございますけれども、被災者の支援につきましては、全庁一丸となって様々な支援制度の提供や、被災者の相談にあたってきたところでありまして、直接被災者の耳に方向け、被災者それぞれの状況に応じて、細やかに相談にあたっているところでございます。
 今後とも支援を必要としている市民の皆さんをしっかりと支えていく意識を強く持ちまして、支援制度の情報が行き届くよう、さらなる広報に努めるなど、引き続き全庁一丸となって、支援制度の提供や相談にあたってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

吉岡議員 再々質問

 最後の質問となります。
 昨日、財政課からいただいた資料、復旧支援のための国庫支出金について、平成30年の3定補正予算から令和元年の2定補正予算までの予算額を集計した表を見たのですが、被災者支援の項目で、廃材等廃棄物処理費6億7800万円のうち、国費が3億3000万円、住宅関連被災者支援には国費はなく、本市による6億3300万円などとなっておりました。現在ある被災者支援制度のもとでは、被災者が再建をするためには不十分な状況です。
 札幌市にはオリンピックのための基金がありますが、かつてない災害を受けた被災者支援のために、今ある制度で支援しきれない部分を補うために、札幌市独自で胆振東部地震被災者基金を創設するなど、検討してほしいと求めて終わります。ありがとうございました。