私は、日本共産党所属議員を代表して、ただいま議題となっています議案5件中、議案第3号、議案第4号に反対、残余の議案には賛成の立場で討論を行います。
最初に、議案第3号、札幌市国民健康保険条例の一部を改正する条例案に反対する理由は、中間層の保険料負担を減らすために賦課限度額いわゆる保険料の上限額を引き上げるものだからです。
国民健康保険料の賦課限度額は、ほぼ毎年引き上げられ、この度96万円となります。賦課限度額世帯での2017年度の国保滞納者は172世帯にもなっています。また、中間層の保険料減額は、給与所得200万円の場合、年間270円、400万円の場合で年間700円にしかならず、負担軽減の抜本的な解決になっていないことは明らかです。これまで本市は、国保料の市民負担が重いことを認め、引き下げるためには、税金の投入しかないとの認識を示しています。
全国市長会、全国知事会が国に要望している公費の投入を強く求めると共に、本市として独自に、一般財源からの繰り入れを増やし、どの世帯も払える国保料にすべきと強く求めます。
次に、議案第4号札幌市介護保険条例の一部を改正する条例案に反対する理由は、消費税率の引き上げ分を原資に、低所得層に係る介護保険料の軽減を行うものだからです。
2015年消費税増税により保険料を引き下げたにもかかわらず、所得80万円未満の低所得者世帯の介護保険料は3万円を越え重い負担でした。今回5,000円ほど引き下げになりますが、それでも負担は重く、さらに消費税増税による暮らしの負担が重くなることは明らかです。
消費税によらない税金の投入を国に求め、本市独自の税金の投入で所得に見合った介護保険料に引下げるべきと強く求めます。
最後に、議案第1号一般会計補正予算についてですが、この議案には賛成いたしますが、学校の耐震基準不足の問題について一言申し述べます。
13校の校舎の1部や体育館で国の耐震基準を満たしていないことが判明し、合わせて未診断や不適切な簡易診断が誤診断にもつながっています。
そもそも、建築基準法の改正時に簡易検査ではなく正規の診断を行っていれば防ぐ事ができ、昨年9月の胆振東部地震において、安全性が確保されていない白楊小学校の体育館に市民を避難させ、危険にさらすこともありませんでした。
子どもの安全安心を第1に考えるべき教育委員会として、二度と同様の事を起こさないように充分に検証し、今後の対応に活かすべきです。また、災害時の避難所となっている学校の耐震化は地域住民に関わる重要な課題です。地域説明会を開き保護者はもちろん地域住民への情報提供など丁寧な対応を求めます。
以上で私の討論を終わります。