ただいま市長から提案されました議案第9号 監査委員選任の件で市長の考え方について質問をいたします。
私ども日本共産党は、いわゆる議会三役の選出は、最大会派が独占するのではなく、少数会派も応分の権限を持つべきであるという立場から、第1会派から議長、第2会派から副議長、第3会派と第4会派から監査委員を出すことが憲政の常道であると一貫して主張してきました。選挙による市民の選択の結果が各会派の議席数となります。したがって、どの政党や政治勢力であったとしても、第1会派から第4会派が議会三役のポストを分け合うことが市民の負託に応える議会運営であると考えます。
質問の第1です。秋元市長は、このたびの選挙で新しく市長に就任されました。そこで、第1会派から議長、第2会派から副議長、第3及び第4会派から監査委員を出すことが憲政の常道であることについて、市長はどのようにお考えなのか伺います。
質問の第2です。今回市長は、自民党と公明党から監査委員を選出すべく提案されています。これは第1会派と第3会派です。私ども日本共産党は、第4会派でありますから、本来は監査委員を出してしかるべきであります。しかし、上田前市長と同様に、監査委員の選出を第1会派と第3会派とするのはなぜなのか、その根拠について伺います。
秋元市長 答弁
まず1点目の第1会派から第2会派、第3会派、第4会派、それぞれ議長、副議長、監査委員ということについての考えはどうかということでございます。それぞれ議長、副議長につきましては議会の中で選出をされ、それは会派関わらず選出をされたものと認識をしております。それから監査委員につきましても、これは議員、市議会議員というお立場から、札幌市の予算を含めた様々な財政の監査をいただくということ。これは市民から選出をされた方。そういった方々に監査委員をやっていただくということであります。
この会派からということ、会派を代表してということではなくて、それぞれのお立場で選任をされている。今回の、私が選任をさせていただいた、提案をさせていただいたことにつきましては、これまでのご経歴、そういったことを考えさせていただき、そして、これは議会の同意をいただくということがございますので、様々なご意見をいただきながら、最終的に私として判断をさせていただいたわけでございます。以上であります。
村上 ひとし議員 再質問
今、秋元市長が、結局は大会派の意向しか聞いていないという風に、私には聞こえましたけれども、市民の中にはいろいろな意見や思想、あるいは要求というのがあると思いますけれども、それは当然のことであります。だからこそ少数意見も含めて、尊重すべきであります。それが地方自治体にも議会にも求めておりますし、議会制民主主義を徹底させるという点から、議会の役職についても少数会派を尊重することが、これが憲政の常道、すなわち最大会派が常時権力の座につくのではなくて、他の会派にも応分の権限を持つべきであると。そして、そのことが市民の少数意見が尊重される市政運営につながるんだと思うわけです。したがって議会三役は、第1会派から第4会派でそれぞれポストを分け合うべきであり、市長はこの憲政の常道については再考すべきだということを、まず申し上げておきたいと思います。
次に、このたび市長は、第1会派と第3会派から監査委員を提案されたという点についてです。歴史的に監査委員は、長年第3会派と第4会派から選出され、憲政の常道にかなったものでした。ところが、私ども日本共産党が第4会派になった1993年から、第1会派と第3会派から監査委員を選出するように変わり、それ以来、民主党が第1会派の時も含めて、ずっと第1会派と第3会派から監査委員が選出されているんです。これはどう考えても異常な状態です。憲政の常道に照らして、明らかにおかしいわけですから、悪しき伝統をそのまま引き継ぐのではなく、見直すべきは見直すことが、新しく就任された市長には求められていると思いますが、いかがか、お伺いをいたします。
秋元市長 答弁
先ほども申し上げましたように、結果的には会派ということになるのかもしれませんけど、会派を代表して今回ご提案をさせていただいているということではございません。ある意味ではいろいろな議会からのご意見を伺いながら、適任な方を提案をさせていただいたということでございます。以上であります。
村上 ひとし議員
会派の問題の前に、以前は第3、第4会派からそれぞれ監査委員が出されていたわけでありますし、市長、私は監査委員は議会の公のポストでもありますから、これを本会議で提案するわけです。その内容を明らかにできないというのは、私はおかしいと思います。
私、昨日の議会運営会議で、上田市長の時から監査委員の提案にあたっては、議会筋と相談したということでありましたけれども、秋元市長はどうなのか。こういう質問をさせていただきました。市長は、全員ということではないが、議会の意向は聞いたと、こういう旨でお答えがございました。そして今日の答弁です。しかし、私ども第4会派の日本共産党にはまったく声がかかっておりませんし、意向は聞かれていないんです。
本来、歴史的に第3及び第4会派から選出されていたものが、突然理由も不明のまま、第4会派の意見も聞かず、市長が第1及び第3会派から監査委員を出す提案をするのは、この間と同様に、与党や大会派だけの意見を尊重する姿勢であると言わざるをえません。結局これは、日本共産党を監査委員から外し、大会派が議会の役職を占めていることになっています。
監査委員選出のあり方と、民主主義の徹底については、各会派間でも議論を深めることは当然必要ですが、市長が、公の議会のポストとして本会議で提案されるわけですから、市長サイドから憲政の常道にかなったものにしようじゃないか。こういう各会派に対しての働きかけ、公明正大にやるべきだと思います。ぜひ、そうしていただきたいということを申し上げて、終わります。
※編集・共産党市議団