私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となっております議案19件中、議案第37号「令和3年度 札幌市一般会計補正予算」に反対、残余の議案に賛成の立場で討論を行います。
今回の「一般会計 歳入歳出予算」の補正総額は584億8300万円です。
除雪費は、当初予算214億400万円、2月21日議決分67億円、今回の追加補正22億円とあわせ、総額303億400万円となりました。大雪への対応策として、当然必要な追加補正です。
住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金の対象に、家計急変世帯分として78億9500万円を追加することや、子育て世帯への臨時特別給付金の対象に、基準日後の離婚等によるものとして9400万円を追加するなどの対応策が含まれています。これらは、新型コロナウイルス感染拡大により、とりわけ困難を抱える低所得者支援として、必要な追加予算だと考えます。
この補正予算では、月寒体育館更新基本構想策定のための「スポーツ施設再整備推進費」300万円が繰越明許となっています。事業進捗の遅れにより、基本構想の策定費用を繰り越すものですが、2030年日本ハムファイターズの移転後、相乗効果が得られるのか さだかではない札幌ドーム周辺地域のスポーツ交流拠点への再整備は、慎重の上にも慎重を重ねた検討が必要です。
「軌道整備事業会計」では、一般会計から6億1500万円の長期借り入れを行い、特別減収対策企業債4億8100万円の発行を取りやめる補正となります。特別減収対策企業債は、返済の据え置きが3年間はあるものの、利息はおよそ0.2%となることに比べ、一般会計からの借り入れは0.001%で、利息に対する国からの特別交付税措置を考慮しても、実質的な負担額は、一般会計から借り入れる方が、はるかに少額となります。
交通事業者の、新型コロナウイルス感染拡大による乗車料収入等の大幅な減少は極めて深刻で、我が会派としては、市民の移動手段である公共交通機関の維持は、国の責任で、財政措置をとるべきだと考えるところです。
この一般会計補正予算に反対する理由は、マイナンバーに関係するカードの出張申請受付対応やマイナポイント申し込み支援費、システム改修費などが含まれているからです。
今回のシステム改修は、住民基本台帳法の改正に伴うもので、住民異動に係る転出・転入をマイナンバーカードやマイナポータルで手続きを行うものですが、自治体システムの統一化で個人情報が集積されるほど、攻撃されやすく、また、情報漏洩を防ぐ完全なシステム構築は不可能です。このような危険性のあるマイナンバー関連の予算には反対です。
以上で、私の討論を終わります。