札幌市白石区のマンションで20日、40代の姉妹が遺体で発見されました。この問題で日本共産党札幌市議団は30日、上田文雄市長に対し全容解明と生活保護行政の改善を求める緊急要望を行いました。
姉妹は、求職活動中で妹の世話をしていた姉の佐野湖未技(こずえ)さん(42)と知的障害者の恵さん(40)です。遺体は、同マンション管理会社から警察への通報で発見されました。昨年12月以降、脳内血腫で湖未技さんが死亡。その後、残された恵さんが飢えと寒さで死亡したとみられます。昨年11月末にガス、今月は電気の供給が止められていました。
上田市長に要望書を手渡した井上ひさ子団長は「姉は3回にわたり白石区役所に生活保護の相談に行ったが、受給することはなかった」と指摘しました。
宮川潤市議は、市保護指導課が「申請の意思は示さなかった」との認識を持っていることに対し、多くの市民は「相談」と「申請」の違いがわからないと強調。職員が申請の意思を確認すべきと質問し、市側も同意した予算特別委員会(2008年3月)での自身の質問を引用、徹底を求めたほか、居住者がいる場合にライフラインを停止しないこと、相談者の緊急時に十分な食料を支給することを要望しました。
上田市長は「こういう事態が起こらないよう最大限努力したい」と、ライフラインの問題で北電などに市との連携を申し入れたことを紹介する一方、「お姉さんは自分で頑張りたいという意思があった」と言及。伊藤理智子市議は、わかりやすい生活保護の申請方法や福祉分野の連携を求めました。
坂本恭子、小形香織の各市議も同席しました。