日本共産党の坂本恭子札幌市議は、市の施設における労働条件が大幅に低下し、官製ワーキングプアになっている問題を市議会決算特別委員会でこのほど取り上げ、改善を強く求めました。
札幌市は2006年に指定管理者制度を市の施設に一斉に導入し、政令市ではトップクラスの82%の導入率となっています。
″指定管理者制度の導入で、15億円の経費を縮減″と市は説明しますが、その内実は、施設で働く職員の中で、低賃金の非正規職員や不安定雇用の労働者が多くを占めることによるものです。
坂本市議は「札幌市で公契約条例制定を求める会」の調査を引用し、「非正規職員の賃金は平均時給904円と正規職員の6割の賃金であり、格差は歴然としています。有期雇用の収入水準は100万円未満が62%と極めて低くなっています。また、4年ごとの契約更新が前提のため、雇い止めへの不安も大きい」と指摘。正規雇用を増やす対策についてただしました。
これにたいし市の平木浩昭改革推進部長は「この制度は、民間の力を生かしながら市民サービスの向上と効率的な施設運営をはかることを目標にしているので、労働条件の改善とのバランスをどうとっていくのか、難しい課題だと認識している」と答弁するにとどまりました。