札幌市で、冬の大雪でも止まらず運行した市電を街づくりに生かそうと活動する「市電を守り再配置をすすめるプロジェクト」は5日、秋元克広市長に「市電延長」を求める集会決議(8月25日)を提出し、吉岡亨副市長と懇談しました。
市は、延長の方向で検討を進めていると市民に説明しながら、ここにきて収支採算性から「延伸は困難」との立場を示し、吉岡副市長は「新たな公共交通システムを検討している」と述べました。
テレビカメラが入るなどメディアも注目した懇談で、同プロジェクトの荒川尚次代表は「市電延長・再配置を真剣に考えてほしい」「市民を集めて意見を聞き、集約するべきだ」と要請。環境にやさしい市電の活用策は消極的だと、市の街づくりに厳しい意見を述べました。
秋元市政は市電の活用を後退させる一方で、北海道新幹線の札幌延伸効果を最大限発揮させると、1200億円余の都心アクセス道路や再開発、五輪招致を進めています。
参加者は、JRに軌道を乗り入れて市電の積極的活用をすすめている自治体の事例も示し、積極活用をと提案しました。懇談には、日本共産党の小形香織市議が同席しました。