日本共産党の佐々木明美札幌市議は6月4日の定例市議会で代表質問に立ち、秋元克広市長の政治姿勢などについてただしました。
佐々木議員は、新型コロナウイルスの世界的大流行が深刻となっているとのべ、札幌市でも「感染が疑われてもPCR検査を受けられない、重篤患者が出ても病院のベッドがない、休業要請に応じても減収を補うだけの補償もない」などの事態となっているが、「どうしたこのような事態になっているのか」「どういう政治の対応が求められているのか」とただしました。
秋元市長は、「有効な治療法が存在しないなかで感染が急激に拡大したため医療機関などに大きな負担が生じた」などとべるにとどまりました。
佐々木議員は、「地域医療構想」で国が2025年までに全国の高度急性期や急性期の病床を20万床削減しようとしていると批判し、この「構想」の「再考を国に求めることが肝要」とただすと、町田隆敏副市長は「人口構造の変化などに対応した医療提供体制の構築を目的としたもの」と肯定しました。
また、北区の茨戸アカシヤハイツで集団感染が発生した問題で、国が2006年の「医療改革法」で医療型療養病床の大幅削減と介護型療養病床の全廃を決めるなど、「介護難民」を生む事態となっていると指摘。札幌市でも2004年に1万床以上あった療養病床が2016年には7,600床にまで減少したとのべ、「クラスターが発生してもなお入院できる病床が確保できない医療・介護の仕組みをどうお考えか」「本市が出向いて、医療機関、介護・福祉施設で働く職員や患者、利用者へのPCR検査を行い、施設内での集団感染を未然に防ぐようにすべき」とただしました。
町田副市長は、「必要な医療や介護サービスが提供される受け入れ先確保に努めてきた」と、入院先がなく亡くなる方がでたことへの受け止めもなく、PCR検査については「医師が必要と判断したすべての方々を対象に行っている」などとのべました。