札幌市議会は4日の経済委員会で「精神障害者にも身体・知的障害者と同等に地下鉄・市電の運賃割引を求める陳情」を審査しました。
 陳情は、「札幌市の障害者交通費助成削減に反対する連絡会」が提出したもので、審議に先立ち趣旨説明が行われました。
 障道協の片石松蔵会長は「障害者基本法が平成5年に改訂し交通費助成制度がスタートしたにもかかわらず、精神障害者には運賃割引がいまだ適用されていない」と訴えました。
 NPO法人「すみれ会」に通う大倉康範さんは「どこが3障害一元化なのか、工賃よりも作業所への交通費が高く、通うほど赤字になり自立できません」と訴えました。
 市交通局は「3障害は同じ制度基準だが、半額運賃を実施すると収入が年間2億5千万円減収する」「地下鉄、電車、バス事業者が歩調をあわせることがのぞましい」と背を向けました。
 日本共産党の坂本きょうこ議員は「障害者基本法の理念に基づき、自立と社会参加にむけ地下鉄と市電が先行実施すべき」、「早期実施にむけ交通局だけの問題にせず保健福祉局との連携を図るべきだ」と強く求めました。
 保健福祉局は「障害者の不均衡が無くなるよう交通局にも働きをかけ、バス事業所にも要望をすすめていく」と答えました。
 経済委員会で初めて審査し継続審査とした。

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